岩見峡とユフォーレ(河辺町)
2001年8月5日(日)

 河辺町は秋田県のほぼ中央に位置する町である。へそ公園という名の公園があるが,これは秋田県の中央にあり,人間でいえばへそに位置するということで名づけられたものだ。この,へそ公園の脇を流れる岩見川は,この辺りで急流をなし,岨谷峡(そうやきょう)と呼ばれている。


 その岨谷峡から,さらに上流に数キロ遡ったところに岩見峡がある。ここの伏伸(ふのし)の滝は,女性的な緩やかな滝だ。一応3段に分かれているのだが,下から見ているとほとんど気が付かないほど落差は小さい。しかし,ここを訪れた者を幸せな気分にさせる冷涼な空気がたまらなくいい。真夏の暑さを忘れさせてくれる天然の冷蔵庫のような場所だ。


 岨谷峡から少し戻って別の沢筋を向かった所に,県が設置したユフォーレがある。天然温泉を活用した健康増進施設だ。トレーニングルームやプール,温泉などがあり,専門のスタッフによる指導も受けられる。単なる温泉施設とは一味も二味も違うのである。


 ユフォーレは建物の設備もさることながら,周囲の環境もまた素晴らしい。ここは同じ敷地内にある森林浴の出来る場所。広葉樹が生い茂る中に遊歩道が設けられていて,木洩れ日とマイナスイオンを体全身に浴び,いかにも健康にいいことしてるという気分になる。健康はまず気持ちのリフレッシュから始まるのかもしれない。


 森林浴の場所は,秋田市との境に屹立する太平山の登山口に通じていた。太平山は秋田杉が生い茂る山である。かつて高校時代の学校行事に太平山登山があった。登山ルートが3つあって,秋田市側の仁別から登るのが最も簡単なルートだが,この岩見三内のルートは難しい方だったと記憶する。その難しいルートに挑んで,途中,女子生徒をおぶらざるを得ない目に陥ったことが昨日のことのように思い出された。懐かしい青春の想い出である。


あきた散歩INDEX