初秋の秋田駒ケ岳

2006年8月26日(土)
 花の百名山、秋田駒ケ岳は高山植物の宝庫である。花の種類の多さ、量の多さ、どれをとっても他の山を凌駕する。そんな花の魅力に取り付かれて、毎年登り続けているが、今年は6月、7月と時間がとれず行けなかった。8月下旬の土曜日、大曲の花火の予定が直前にキャンセルとなり、やっと秋田駒ケ岳の登ることができた。
※写真をクリックすると大きな写真(600×450pix)になります。
硫黄鉱山跡 八合目駐車場を望む
秋田駒ケ岳の夏山シーズン中はマイカー規制を行っていて、麓の高原温泉から八合目駐車場までバス利用となる。新道登山コースを登り始めてすぐに硫黄鉱山跡の荒々しい風景が左手に見えてくる。そのまま登り続けると見晴らしの良い場所に出る。眼下に出発地点の八合目駐車場が見える。駐車場の奥には、笹森山(左)と湯森山が綺麗に見えた。
ノコンギク オクトリカブト
新道登山道脇には沢山の花が咲いている。ノコンギクは秋の野山を代表する花であり、高山でなくとも普通に見ることができる花である。オクトリカブトは猛毒の花だが、見た目はとても美しい。こんなに沢山咲いていると見事である。
ゴマナ ウメバチソウ
ゴマナも高山でなくとも見られる花。ウメバチソウは小さくて可憐な花である。どちらも新道の登山道には沢山咲いていた。他にミヤマアキノキリンソウやヤマハハコなどの花が沢山咲いていた。
ハンゴンソウ 片倉岳展望台付近
ハンゴンソウはミヤマアキノキリンソウと似ているが、葉っぱの形がまったく違う。次から次へと現れる花々を眺めながら30分ほど登ると片倉岳展望台に出る。ここからは田沢湖が良く見える。ここが、ちょうど八合目駐車場と阿弥陀池の中間点になる。
女目岳 ハクサンボウフウ
片倉岳展望台の背後には、秋田駒ケ岳最高峰の女目岳のなだらかな山容が綺麗に見えた。さらに阿弥陀池を目指して登り始める。シラネニンジンが沢山咲いていたので写真を撮ってみたが、後で写真を見るとどうもハクサンボウフウのようである。
オヤマソバ ミヤマリンドウ
阿弥陀池周辺の木道に出る。ここまでちょうど1時間の道のりだ。阿弥陀池周辺も花の多い場所である。今の時期は、オヤマソバやミヤマリンドウなどの花が咲いていた。
モミジカラマツ チングルマの群生
阿弥陀池から浄土平と呼ばれる湿原に降りる。ここは遅くまで雪が残る場所で、季節はずれのチングルマの群生に出会うことができた。ここにも沢山の花が咲いている。モミジカラマツは大きな葉っぱと小さな花のアンバランスが面白い。
トウゲブキ ウサギギク
トウゲブキは葉っぱの形が蕗のようであることから名前が付けられているが、鮮やかな黄色の花は良く目立つ。ウサギギクは葉っぱの形がウサギの耳に似ていることから付けられた名。小さな葉っぱに比べて大振りの花がまた面白い。
エゾツツジ ヤマハハコ
エゾツツジも駒ケ岳では良く見られる花であるが、北方系の花でここが南限とされる非常に珍しい花なのだ。名実ともに秋田駒ケ岳を代表する花の一つである。再び阿弥陀池に戻り、今度は男岳山頂を目指す。ヤマハハコは新道でも登山道脇に沢山咲いていたが、男岳山頂に向う登山道にも岩に張り付くようにして咲いていた。
男岳山頂から田沢湖を望む 男岳山頂から女岳方面を望む
男岳山頂でちょうど昼を迎えたので昼食をとる。ここからは田沢湖の全貌が眺められる。標高は女目岳に及ばないが、田沢湖方面から見る秋田駒ケ岳はこの男岳である。県営田沢湖スキー場もこの男岳斜面に広がっている。目を女岳方面に転じると昭和45年(1970年)に噴火した黒い溶岩流跡が生々しい。遠くには姿見の池も見える。山頂付近では赤トンボが沢山飛んでいて秋を感じさせてくれた。
男岳山頂から小岳方面を望む 馬の背から男岳越しに田沢湖を望む
さらに横岳から小岳方面に目を転じる。雄大な火口原の風景が広がる。小岳のポッカリと開いた噴火口とその奥に広がる黒い大焼砂。小岳の周りを縫うようにして木道が続いている。ここは6月下旬にチングルマの大群生が見られるところ。その他にもヒナザクラなど沢山の花が見られるところである。男岳から馬の背と呼ばれる非常にスリリングなやせ尾根を通って横岳に向う。途中、男岳越しに田沢湖を見る。
ハクサンフウロ 横岳から小岳方面を望む
馬の背に取り付くようにハクサンフウロが咲いていた。このハクサンフウロ、良く見ると花びらの先に切れ目が入っている。もしかしたら変種なのかもしれない。馬の背を過ぎ、横岳山頂に向う途中でみた火口原の風景。小岳と大焼砂、駒池が良く見える。
焼森から阿弥陀池方面を望む ミヤマダイモンジソウ
横岳から焼森方向に向かう。焼森も大焼砂と同様に黒い火山礫に覆われた場所でコマクサの群落が見られる場所であるが、この時期になるとさすがにコマクサはチラホラとしか見られなかった。代わりに咲いていたのがオヤマソバであった。焼森からは女目岳や阿弥陀池が間近に眺められる。焼森分岐から八合目駐車場に下山した。途中ミヤマダイモンジソウが咲いていた。
サンカヨウは白く小さな花を咲かせる花だが、今の時期には青い実を付けていた。八合目駐車場からバスで下山したが、バスの発着所に新しく温泉施設を備えた「アルパこまくさ」が誕生した。そこの露天風呂からは田沢湖を見下ろすことができる。登山の後の汗を流し、疲れた身体を癒してくれる温泉はまた格別である。
サンカヨウ
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