大地の芸術祭KAMIKOANIプロジェクト

2012年7月29日〜9月15日
 番楽サミット
越後妻有(つまり)トリエンナーレの初の飛び地開催となる、「大地の芸術祭 Kamikoaniプロジェクト」が7月29日から上小阿仁村八木沢地区で開催された。その開幕を彩るイベントとして催されたのが「番楽サミット」。番楽とは、山伏が伝えた神楽舞のことで、東北地方特有のものらしい。呼名も青森では「能舞」、岩手では「山伏神楽」、秋田では「番楽」というそうだ。・・・続きを見る

 大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト秋田 VOL1
3年に一度、新潟県十日町市で開催されている「越後妻有アートトリエンナーレ 大地の芸術祭」が、今年は初めて秋田県上小阿仁村の八木沢集落で飛び地開催されることになった。八木沢集落は、10世帯19人が暮らす典型的な山間集落。うち、2人は地域おこし協力隊員として村から給与が支給されている都会から来た若者である。そんな集落でアートの祭典が開催されているのである。・・・続きを見る
 大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト秋田 VOL2
古い木造の物置小屋の軒下の周囲に、制作者とワークショップに参加した人たちによって染色された旗が掲げられている。旗に描かれているのは八木沢集落で出会った植物や、参加した人たちがこの八木沢集落に感じた印象など。それが、連綿と繋がることで大きな世界になることを願っている。・・・続きを見る
 大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト秋田 VOL3
農民の彫刻家として、秋田ではつとに有名な皆川嘉左エ門氏も、このアートプロジェクトに参加している。集落のほぼ中央、田んぼの中で置かれた5体の作品は、いずれも1本の巨木から造られた一木彫りで、八木沢集落の風景にとてもよくマッチしていた。・・・続きを見る
 大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト秋田 VOL4
作者は、先に紹介した皆川嘉左エ門氏のご子息。今回のプロジェクトには親子で参加している。作者の皆川氏は、日本人のルーツを探る旅・源流をテーマに、巨大な野焼き作品を制作し続けている。今回は、男女2体の野焼き彫刻作品に、実際に使われていた「馬具」を体に装着させている。作者が野焼き作品を野外に展示するのは初めてとのことだが、八木沢集落の自然の緑の中に置かれた野焼き作品は、見事なまでに大地のエネルギーを感じさせるものとなっている。また、野焼きの素朴で飾らない色合いの作品は、自然の緑によくマッチしていた。・・・続きを見る
 大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト秋田 VOL5
秋田公立美術工芸短期大学の芝山准教授は、今回の上小阿仁プロジェクトの実行委員長である。芝山先生は、八木沢集落に残るこの「はさがけ」を見て、アートを感じたに違いない。稲を干す道具にすぎない「はさがけ」だが、どこの地域にも見られない独特の形をしている。この作品は、その「はさがけ」の根元部分に鏡面の土台をつけて、少しだけ威厳を持たせている。ここで暮らしている人にとっては、何気ない普段の風景が、少しだけ変化を加えることによって、立派なアートに変容しているのだ。・・・続きを見る
 大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト秋田 VOL6
八木沢集落から木橋を渡った場所にある棚田。ここで、稲を生産している人はもう居ないが、斜面を切り開いて作られた棚田がそのままの形状で残っている。この作品は、その棚田の畦道に、農作業小屋をイメージして作られたもの。いつか、この地に若者が戻ってきて、本物の農作業小屋が建てられ、農業が復活することを願って。・・・続きを見る
 大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト秋田 VOL7
作者が提唱した日本画ならぬ「ニッポン画」とは、現在の日本の状況を端的に表現し、ニッポン独自の笑いである「諧謔」を持ち、ニッポンに昔から伝わる絵画技法によって描く絵画のことだそうだ。この絵をよく見ると、松の樹に現代の鶴ならぬJALの飛行機が描かれている。さらに歩行者信号とゴミ箱という現代の街の中に普通に見られるモノを添えて。昔の絵画の中に、現代の風景を堂々と忍ばせる。それが「ニッポン画」というものなのだろう。・・・続きを見る
 大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト秋田 VOL8
今は廃校となった沖田面小学校八木沢分校も今回のアートプロジェクトの会場の一つ。案内所や室内展示の他、土日にはカフェも設けられている。その中で、一際目立つオブジェが、分校最後のたった一人の卒業生を描いたもの。おさげ頭の可愛らしい女の子である。これは、絵本作家、丸岡慎一氏の作品。・・・続きを見る
 大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト秋田 VOL9
廃校となっている沖田面小学校八木沢分校。今回のアートプロジェクトでは、カフェが設けられたり、室内アートの作品が展示されている。また、表側には朝顔が植えられ、プロジェクト会期中に育っていく仕掛けのアート作品になっていた。・・・続きを見る
 根子番楽と上小阿仁村伝統芸能競演 1
8月18日、大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクトのイベントとして、秋田杉で作られた野外の棚田の舞台で「根子番楽と上小阿仁村伝統芸能競演」が開催された。始めに、ゲストとして登場した新潟県の仁田天神囃子の登場。上小阿仁村から伝統芸能チームが新潟県十日町市のアートトリエンナーレのイベントに参加したお返しとして、参加してくれたものだ。・・・続きを見る
 根子番楽と上小阿仁村伝統芸能競演 2
いよいよ、地元八木沢集落に伝わる八木沢番楽の登場。八木沢番楽は、山を隔てた隣の旧阿仁町の根子番楽から分かれて伝えられたもので、元々は同じ踊りであった。しかし、分かれてから200年の時を経て、その間、一度も交流することなく、独自の踊りを続けたため、同じ演目でも踊りが違う。今回は、ルーツを同じにする二つの番楽が、初めて同じ場所で競演するという歴史的な出来事となった。・・・続きを見る
 大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト秋田 大地の音楽
大地の芸術祭 KAMIKOANIプロジェクト秋田のグランドフィナーレを飾る第一弾、「大地の音楽」が、9月15日、八木沢集落の棚田舞台で開催された。野外の演奏会は音響的にどうなのかなと思っていたが、四方が山に囲まれているため、音が山々に響き渡り、とても良かった。・・・続きを見る
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