西木の紙風船上げ(西木村)
 2002年2月10日(日)

 西木村の伝統的小正月行事の紙風船上げを初めて見たのは2年前のことだ。ケンニチの愛称で親しまれるインターネット新聞「秋田県南日々新聞」の読者が、ケンニチの紙風船を上げようと企画したのがきっかけだった。その時は、ケンニチ主宰の伊藤さんの似顔絵や、募金賛同者全員の名前を記載した紙風船が3個夜空に上がった。それ以来今年で3回目。毎年寒さに震えるのだが、なぜかこの祭りの幻想的な美しさには抗し難い魅力がある。


松葉駅で内陸線到着を待つ松葉駅で内陸線到着を待つ

 今年の同行者は8人。田沢湖畔のファミリーオ田沢湖に宿を取り、ホテルから内陸線の松葉駅まで車で送ってもらう。ここからは列車で、上桧木内駅に向かう。到着した2両編成の列車は身動きが取れないほどの超満員。それでも首都圏の満員電車と違い、発車時刻から何分遅れても見切り発車することなく全員が乗り切るまで待ってくれた。そこがローカル線の良さである。まあ、置いていかれてもすぐに後発の列車が来ないので困るのだが。


紙風船一斉打上げ紙風船一斉打ち上げ

 紙風船の一斉打上げは午後6時。待つ間、あまりの寒さに熱燗のワンカップが進む。身体の中から暖めないと寒くてしょうがないのだ。ワンカップを飲んだあと、熱い山菜ソバも胃袋に放り込む。そうしている間に一斉打上げの時間がやってきた。武者絵が描かれた巨大な紙風船が燃える火に暖められて膨らんできた。そろそろ打上げ時だ。


紙風船を見る人たち紙風船を見る人たち

 マスコミで取り上げられるようになって、毎年観客が増える一方だ。今年は約1万人の人出だったそうだ。車で行くと駐車場を確保するのが大変だし、渋滞で会場に到着しないこともある。列車も超満員の大混雑。そろそろ、抜本的な混雑緩和対策を考えないといけない時期にきているだろう。
 毎年、寒さに悩まされるのだが、今年もまた寒かった。いつもより1時間早く会場をあとにしたのだが、足のつま先の感覚がなくなるほどの寒さだった。この祭りに関して言えば、防寒対策だけは、いくら行っても十分すぎるということはない。


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