4月10日 (水)  花見

秋田市の花見の名所,千秋公園の本丸に「香雲亭」という料亭がある。花見の時期はそれこそ大盛況の賑わいになるのだが,桜まつりにはまだ間がある昨日は,予約が我々1組で全館貸切状態であった。我々が通された2階の部屋は三方が窓で開放され,桜が咲いていればさぞかし綺麗だろうなと思わせる絶好のロケーションだったのだが,生憎昨日は桜は咲いていなかった。しかも桜祭りになると灯される灯りもなく真っ暗な公園に,コブシの白い花が妖しげに浮かびあがっていた。何ともせっかちな客がいたものである。

暇だったのか,初老の女主人も我々の宴にずっと付き合い,香雲亭の歴史について語ってくれた。それによれば,香雲亭の建築は明治5年,佐竹の殿様によってなされたそうで,後年女主人の3代前に譲り受けたのだそうだ。香雲亭の名付け親は正岡子規。香雲というのは桜を意味するのだとか。何とも由緒正しき建物なのであった。その分建て付けが悪く,半分傾きかけていた。しかも昨日は寒い夜で,ストーブを出してもらい,それを囲みながらの宴だった。最近の若い人は寒がりで,こんなの昔に比べれば何ともないとは女主人の言。確かにそうかもしれないが,料亭の中で寒い思いをするのは,ちょっと勘弁してもらいたい。

昨日の歩数:10793歩
今日の歩数:10209歩