6月22日 (火)  有機EL

有機ELってご存知ですか。次世代のディスプレイとして有力視されている発光素子なんですが。今日、有機EL研究の第一人者である山形大学の城戸教授の講演を聞いてきました。

今、ディスプレイの中心は液晶やプラズマですが(我が家のテレビはいまだにブラウン管)、いずれは有機ELにすべて置き換わるだろうと言われています。とにかく薄い。1mm前後、いやもっともっと薄くなるという素材で、ほとんど紙と同じ薄さのディスプレイが可能なんだそうですね。すでに携帯の背面ディスプレイとしては実用化され、東北パイオニアで量産されているそうですが、今後の課題はテレビのような大画面に応用できるかということ。セイコーエプソンは40インチディスプレイの実用化に向けた研究が今まさに進められているというから、夢は目の前にあるのです。

しかも発光素子なので照明器具としても、今の白熱灯や蛍光灯に代わる素材として研究が進められているそうです。新たな発光素子としては無機物のLED(発光ダイオード)が注目を浴び、信号など色々なところで使われ始めてますが、輝度から考えて近い将来は有機ELに取って替わられるだろうという話です。

とにかく夢のような素材で、しかもその研究の中心が東北の米沢にあるというのがすごいですね。今、国や山形県でもビッグプロジェクトを組んで、有機ELのいち早い産業化に向けた支援を行っていますが、隣県でこんなすごいことが行われているのに、果たして秋田県はこのままでいいのかという思いを強くした一日でした。