健康秋田21計画について

ABS「みんなの健康」平成13年3月26日放送分 原稿
            収録:平成13年3月15日(木)10:30〜

アナ  今日は、「健康秋田21計画」について、秋田県 健康福祉部 健康対策課の木村雅彦さんからお話しを伺います。
 木村さん、よろしくお願いします。
 
木村  よろしくお願いします。
 
アナ  木村さんには、昨年の12月にも「健康秋田21計画」について、お話していただきましたが、その後、計画の策定状況はどうですか。
 
木村  はい。今月の2日に計画策定のため最終の戦略会議を開催しまして、計画の大筋がまとまりましたので、当初の予定通り、今月中には計画書として県民の皆様に公表できる段取りとなっています。
 
アナ  そうですか。それでは、計画の内容についてお聞かせください。
 はじめに、策定の趣旨なんですが、そもそも、何故、このような健康づくりの計画をお作りになったのでしょうか。
 
木村  はい。それは、高齢化の進展に伴って、病気の予防に対する考え方が大きく変わってきたということが影響しています。
 病気の中でも、がんや脳卒中、心臓病などの病気を生活習慣病と呼んでいますが、これらの、いわゆる3大生活習慣病によって亡くなられる方が、秋田県全体の死亡者の6割以上を占めています。特に、がんと脳卒中の死亡率は、秋田県が全国一高いという状況です。
 それから、生活習慣病の後遺症は(特に脳卒中が多いのですが)、障害や寝たきりの大きな原因にもなっています。
 これからの秋田県は、4人に一人が高齢者がという、これまで経験したことがないような超高齢社会を迎えることになるのですが、このような中にあって、すべての県民が健康でいきいきと暮らせる活力ある社会を実現するためには、年をとっても、健康で、介護を要しない元気な高齢者になるように、県民一人ひとりが普段の生活習慣を見直して、生活習慣病にならないように健康づくりに努めることが、とても重要になってきたということです。
 
アナ  生活習慣病というのは、最近よく耳にするようになった言葉ですね。
 
木村  ええ、以前は「がん」や「脳卒中」などの病気のことを、成人病と呼んでいました。それは、40歳頃から急に発症する人が増えるということで、そんな名前で呼んでいたのです。しかし、これまでの研究成果から、成人病の多くが、食生活や運動不足、喫煙や過度の飲酒などの日ごろの生活習慣が原因で発症する危険が高まることがわかってきました。そこで、生活習慣の改善によって予防が可能であるということを、わかりやすく表現することが、病気を予防する上で重要であるということから、4年ほど前に「生活習慣病」という用語が正式に使われるようになったのです。
 また、肥満や高血圧、高コレステロールなど、生活習慣病の危険因子と呼ばれている症状は、最近の子どもたちにも、よく見られるようになってきました。生活習慣病は、何も大人だけに限った病気ではなく、子どもの頃からの生活習慣が大きく左右する病気なのです。
 
アナ  それでは、「健康秋田21計画」の特長について教えてください。
 
木村  はい、わかりました。

 まず、第1点は、重点分野ごとに、目標値を設定したということです。この計画は、平成22年度までの10年間を計画の期間としていますので、10年後に達成すべき目標を数字で設定しました。これによって、目標の達成状況が一目瞭然となって、計画の評価検証がしやすくなるという効果があります。目標は、県民の健康状態や行動を表すものなどで、全部で76項目設定しました。

 次に、従来の健康診査などによる病気の早期発見、早期治療という考え方に加えて、日ごろからの生活習慣を見直して、病気にならないようにしましょうという「一次予防」の考え方を重視したということです。特に、幼児期から少年期にかけては、生涯にわたる生活習慣が身に付く大事な時期ですので、母親など保護者に対する教育や学校教育など、若い時期の生活習慣の形成に重点を置いた対策を講じることにしています。

 また、「秋田らしさ」という観点にたって、温泉やウォーキングなど、秋田の豊かな自然を生かして、身近にできる健康づくりを進めることにしています。特に、秋田の人は歩くことが不足しているという指摘もありますので、「歩くこと」を県民運動として、重点的にやっていこうと考えています。

 それから、生活習慣病とは、少し視点がずれますが、秋田は自殺される方が非常に多いという課題を抱えています。この問題を、個人の問題としてだけではなく、社会全体の問題として捉えて、真正面から対策を講じることとしました。それによって、すべての世代で、自殺者の3割減少を目指すこととしています。
 
アナ  大変よくわかりました。それにしても、生活習慣を見直すということは、私たち一人ひとりが心がけなければいけないことですね。歩くことが体にいいことはわかっていても、車社会の便利な世の中に慣れてしまった私たちが、生活習慣を見直すのは大変なことだと思うのですが。
 
木村  そのとおりだと思います。しかし、生活習慣病は一旦病気になってからでは、本人はもちろんのこと、それを支える家族や周囲の人にも、とても大きな負担を伴いますので、病気になる前に予防することがとても重要なのです。そのため、個人が気軽に、そして楽しみながら、健康づくりに取り組めるよう、社会全体で支援していく環境づくりを進めていきたいと思います。個人が一人だけで取り組むのではなく、みんなが一緒になって健康づくりに取り組むことによって、少しは楽しみも出てくるのではないでしょうか。
 また、県としては、あらゆる機会や手段を通して、健康づくりに関する情報を県民に提供していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 
アナ  今日は、この4月からスタートする「健康秋田21計画」について、県の健康対策課 木村雅彦さんからお話いただきました。どうもありがとうございました。