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平成14年度 第4回定例会
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開催日:平成14年6月1日(土)
場所:秋田県鹿角市十和田大湯
「御宿 馬ぶち」
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INDEX
1 岩渕教授(岩手大学工学部)の講話
「産学官連携について −岩手ネットワークシステムの取り組み−」
2 川口町長(秋田県小坂町)の講話
「循環型社会について」
3 参加者を交えて熱いトーク
4 参加者名簿
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2 川口町長の講話
「資源循環型社会について」
小坂町は北東北の真ん中。十和田湖の西湖畔は小坂町の町域。面積の88%が森林。
日本の滝百選に選ばれた七滝や、二重カルデラの十和田湖など風光明媚な地。
泉鏡花が昭和三年に十和田を訪れているが、そのときの挨拶の内容が、循環型社会にぴったりの内容。「ただしかし、湖畔五里あまり、沿道十四里の間、路傍の花を損なわず、・・・・・」
平成12年度にサイエンスキャンプをやり、青森、岩手、秋田の高校生10人が参加。平成13年度は小坂町の児童9名が参加。
鉱山最盛期のころ、厚生施設として明治43年に芝居小屋ができた。これを修繕して、康楽館として運営している。常設公演のほか、毎年7月には歌舞伎を上演している。
平成12年度と平成14年度には人間国宝の吉田蓑助さんをよんで文楽を上演。
平成13年度には野村万作が公演したほか、町内5歳児45名による子供歌舞伎も。
平成9年まで使われていた小坂精錬の事務所を移築して、螺旋階段やイスラム風のバルコニーが魅力的な建物を復元した。22億円のうち半分は建設省、残りは過疎債なので、町の持ち出しは4億ほど。
康楽館と旧鉱山事務所は、平成14年5月23日に国重要文化財に指定された。
自然や本物のいいものは次代に残していくという町づくりをしている。
プラザ合意以降、鉱山は無くなったが、地元には優れた製錬技術が残り、研究所などで活用が続いている。
こうした技術交流から国際交流が生まれており、小坂町国際交流協会を中心として、幅広い交流が続いている。ローカルからローカルという交流があってもよいと思っている。
米代川流域18市町村はエコタウンの指定をもらい、実現に取り組んでいる。
小坂町では、鉱業技術をリサイクルへ活かしていきたいと思っており、「都市型鉱石」と呼ばれる電子基板などから資源回収を行っている。通常の鉱山が1トンに30グラムのところ、携帯電話には1トンで100グラムの金が採れるので、良質な鉱石と言える。
また、車のマフラーなどの廃触媒から白金をとる日本PGMはたいへんに業績が伸びている。これは産学官連携がうまくいった事例だと思う。
土が悪いと、成分表にあるような栄養素が農産物に含まれることがない。いい農産物はいい土からという発想から、平成9年にポークランドを作って、SPF豚を育てて畜産振興を図りながら、堆肥を作っている。
家庭の生ゴミはクリーンセンターで堆肥化を図っているほか、トウモロコシを使った生物分解性のゴミ袋を使用している。堆肥は日量20トン製造している。
県営農用地開発事業で、完熟堆肥を活用した有機栽培キャベツを作っており、今後も安全安心な農業に取り組んでいきたい。
地産地消ということで、八戸の方と共同でキャベツの粉末を練り混んだキャベツラーメンを開発して販売しており、平成13年度に三万食を販売した。
小坂では銀の生産が日本の6割を占めるほか、金も毎年1トンは生産している。貴金属の回収技術に関しては、間違いなくアジアでトップのものがあると考えている。
いま一番困っているのは、働く場が無くなってきていることで、十和田オーディオも海外にシフトしてしまった。生産は海外に行っても、資源回収は技術がないとできないので、町のもつ高い技術をこれからの雇用に活かしていきたいと思っている。
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INDEX
1 岩渕教授(岩手大学工学部)の講話
「産学官連携について −岩手ネットワークシステムの取り組み−」
2 川口町長(秋田県小坂町)の講話
「循環型社会について」
3 参加者を交えて熱いトーク
4 参加者名簿
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