みちのく青森の旅

(平成11年6月3日)

 青森に列車で行くのはいつ以来だろうか。大館に住んでいた頃は,秋田よりも近かったせいか,時々は出掛けていた。でもそれは車だった。久しぶりの青森は,列車で行くのに随分と不便な場所となっていた。盛岡や仙台が新幹線の影響でとても便利になったので,特にそう感じるのかもしれない。しかも,秋田発青森行きの特急かもしか号は,車両に数人しか客が乗っていなく,3両編成の列車がますます寂しい。今回は,十和田湖を中心とする地域連携の会議だったのだが,交流はまず交通の便だと痛感した。
 会議の席上で,座長を務めた青森経営研究所所長のK女史から,陸の孤島,さいはての地秋田からようこそと皮肉たっぷりに紹介された。おいおいそれって青森のことじゃないと思ったが,ただ苦笑するしかなかった。

青森ベイブリッジ
 会議終了後,青森観光物産館アスパムに出掛けた。今日の青森は4時を過ぎても25度近い気温でとても暑い。青森港に架かるベイブリッジが,落ちかけてきた太陽に映えてとてもまぶしかった。それにしても美しい橋である。秋田港にも橋を架ける計画があるが,いつのことになるのだろう。対岸に観光展示館となった八甲田丸の姿が見えた。こちらは,老朽化して寂しい姿になっていた。青函連絡船として活躍していた姿は今は昔の話である。

ねぶた製作
 アスパムの隣りに,見慣れぬ倉庫のような建物があった。なんて無粋なと思って,中を覗いてみたら,青森の夏祭り,ねぶたの山車を作っているのだった。東北の夏祭りの中でも最も躍動的な祭り,ねぶたは今から着々と準備が進められていた。今年のねぶたは8月2日から。隣りの県に居ながらまだ一度も見たことないので,今年こそはと思っている。

アスパム
 アスパムの13階の有料展望台に昇ってみた。天気が良かったので八甲田山も見えて,とても景色は良かったのだが,400円も徴収して見せるほどのものではない。1分もあれば見終わってしまう。むしろ,14階に無料で利用できる展望レストランがあるのだから,それに特化させた方が徴収要員に人件費を使わなくても済むのでは。

青森の夜
 秋田には,7時42分発の日本海4号で帰ることにして,それまでの時間を青森県庁の石郷さんと西沢さんに付き合って頂いた。県庁の近くにある郷土料理屋さんで,地元の海の幸と地酒に舌鼓を打つ。石郷さんとは,去年の東京出張の際,丸の内線の車内で偶然会うという出来事があった。自治大時代には毎朝東京散歩で随分とお世話になった人だ。西沢さんも麗沢寮の2Fフロア住人として,毎夜酒を酌み交わした仲である。今回の誘いにも快く応じてくれて,また,随分とごちそうになってしまった。出張のたびに借りばかりが増えていく。
 皆さん,秋田にもいらして下さいね。

 日本海4号は秋田まで指定席特急券で利用できる。向かいの座席に座った人が,今朝方特急かもしかで一緒だった人だった。会社は盛岡にあるのだそうで,赴任後まだ1ヶ月だという。たまたま秋田に出張で来ていてのだが,青森に用事があったので日帰りで行ってきたそうだ。秋田青森間の出張って僕ら二人だけ,なんて奇遇なんでしょう,と話しがはずんだ。おかげで秋田までの車中を眠らずに過ごせた。
 木村雅彦(平成11年6月6日)