出雲路をゆく

(平成14年3月15日〜16日)

出雲路をゆく1(石見神楽〜松江城〜堀川
遊覧〜小泉八雲旧居)

出雲路をゆく2(出雲大社)

出雲大社

 松江温泉駅を出発した2両編成の一畑電鉄の電車は、宍道湖の北辺をのんびりと出雲大社に向かって走っていく。途中から車窓は田園風景に変わるが、約1時間で出雲大社駅に着いた。そこから、約10分歩くと出雲大社の拝殿だ。
 参道を歩いていくと、すぐに拝殿の前にぶら下がっている大きなしめ縄が目についた。また、拝殿の後ろに控える本殿の独特の屋根も目をひく。出雲大社は縁結びの神様としてつとに知られているが、大学時代、同じアパートに住んでいたH先輩が、縁結びの神様だからといって、私とRUMIKOの二人に出雲大社のお守りを買ってきてくれたことがあった。そのお守りが効いたのか、3年後に二人は結婚した。今回は、その報告もせねばなるまい。


出雲大社本殿(国宝)

 出雲大社の本殿内に入ることはできないが、周囲をぐるっと回ることができる。この本殿は、度重なる災害の被害に遭い、現存の建物は江戸時代になって再建されたものだが、かつて太古の昔は、奈良東大寺の大仏殿を上回る高さの建物だったと考えられている。壮大なロマンを描いた模型が高校生の手によって作られている。神は天に近い場所にいるという考えだったのだろう。その模型を見ていると、かつてここはどういう場所であったのか想像できる気がした。


大国主神のモニュメント

 拝殿前の鳥居脇に、何とも現代的な彫刻のモニュメントがあった。荒波の上に玉が乗っている。それを大国主神が受け取ろうとしているのだろうか、よくわからない。 


出雲大社前庭の桜

 松江は、桜にはまだ早かったのだが、ここの桜は早咲きなのだろうか。一木だけ周囲を威圧するように、一際鮮やかなピンクの色彩を放っていた。しかし、桜を見ると、どうしてこうも心が浮き立つのだろう。先日、森林浴と健康の関係に関する研究発表を聞いたが、多くの木は人に対してリラクゼーション効果をもたらすのに対し、桜の花だけは血圧や体温、心拍などを上昇させる反対の効果をもたらすという。日本人にとって、桜の花は特別な存在なのかもしれない。


 今回は生まれて初めての山陰旅行だった。このような機会でもなければ、秋田からは遠すぎて、なかなか来ることがない。翻って見れば、これは秋田にも言えることではないか。今回もまた、自治大で一緒だった、島根県庁の神在さんや林さんと松江の夜を付き合ってもらったが、二人ともまだ秋田には来たことがないと言う。秋田を全国に知ってもらうためにも、大きな全国大会を開催することには意義があると思った。

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