花巻温泉と知事サミット

(平成13年9月14日)

 青森県の木村知事が言い出しっぺとなって始まった北東北知事サミットも,今年で5回目を迎えた。今回から北海道知事を加えて,4道県の知事が会することとなったが,知事サミットの想い出は,何と言っても秋田県で行われた3回目の知事サミットだ。主担当として準備に奔走したが,開催までの半年間,頭の中の大半が知事サミットで占められていた。それこそ,寝ても覚めてもという具合だった。それから2年が経過し,今年は岩手県の花巻市で開催されることとなった。担当を離れ,健康対策課に異動したのに,なぜまた知事サミットかというと,秋田県で開催される来年のテーマを「健康」にすると,寺田知事が発表するためなのだ。どうしたものか,知事サミットには不思議と縁があるようだ。


花巻温泉「佳松園」

 今年の会場は,花巻温泉の「佳松園」。花巻温泉は一つの会社で6つのホテルや旅館を経営している。その一番奥まった場所に位置し,和風の最も高級な宿である。新婚の頃,ある雑誌でこの佳松園が紹介されていた。1泊3万円と,当時の給料からすれば目の飛び出るような値段だったが,是非泊まってみたいと思ったものだ。その夢は,未だかなっていない。


釜渕の滝

 佳松園の真裏に位置するのが,この「釜渕の滝」。一枚岩の岩盤を川の水が幾筋にも別れ滝壷に落ちていく。見ていて,とても優美な滝だ。落差がそれほどないので,水遊びもできるかもしれない。さすがに季節はずれのためか,水遊びをしている人はいなかった。この周囲一帯は県立自然公園となっていて,遊歩道が整備されていた。東屋や歌碑などがあちらこちらにある。格好のハイキングコースだ。秋田でやった知事サミットのときは,主担当で走り回っていたので,とても観光などしている余裕はなかったが,今回は半分が物見遊山の気分であった。


4道県知事とゲスト

 今にも雨が降り出しそうな天気の中,ゲストとの会談は中庭で行われた。屋外で会議が行われたのは,5回目にして初めてのことだ。屋外にすると,天気の心配までしないといけないので,開催する側からすれば大変なのだが,カメラ撮り風景の良さには抗し難かったのだろう。確かに素晴らしい眺めの風景だ。しかも,ここはホテルのフロントロビーから丸見えの場所で,こんなオープンな場所で会談が行われたのも初めてのことだ。今年のテーマは「循環型社会を考える」。岩手県は前回もテーマが環境だった。増田知事は,余程環境を重視しているのだろう。
 最後の記者会見で,寺田知事が「来年は,21世紀型の健康をテーマに秋田県で開催します。来年,また秋田で会いましょう。」と言った。またまた,忙しくなりそうな予感がする。


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