平成20年度 第15回定例会
「岩手ラウンド」

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参考資料
開催日:平成20年7月12日(土)
場所:釜石市根浜海岸「宝来館」
参加者名簿  
※今回、写真データを保存していたハードディスクをクラッシュさせてしまい、すべての写真が失われてしまいました。岩手県の皆さん、大変申し訳ありませんでした。今後、このようなことがないよう、写真管理には十分気をつけます。(秋田県:木村)
講話(1) 「鐡の歴史」
  釜石市教育委員会生涯学習スポーツ課 主任 森 一欽 氏

 釜石といえば、言わずと知れた製鉄業で栄えたまち。そこで、地元釜石市教育委員会の森さんから、近代製鉄の父と呼ばれる、大島高任の話を中心に、釜石の鉄の歴史を話していただいた。
 江戸時代末期まで、日本の製鉄は砂鉄を原料にして作られていた。しかし、それでは鋼鉄船に使われるような頑丈な鉄は作れない。そこで、大島高任は、鉄鉱石から高炉で鉄を作ることを考え、日本で初めて実行した人物である。その高炉が作られたのが、高任の出身地、釜石だった。幸いなことに釜石には、鉄鉱石を採掘できる山がある。高炉で燃やす薪木の材料も豊富にある。日本国内で鉄の生産にここほど恵まれた場所はなかったのだ。
 翌日、近代製鉄発祥の地の高炉跡なども案内していただき、鉄の歴史を実地体験することができた。二日間にわたる講義に対し、本当に感謝です。嬉しかったことに、そこはイワナも取れる清流が流れる場所で、バイカモという清流にしか生えない植物も花を咲かせていた。  

釜石の清流に咲くバイカモの花
講話(2) 「地元米の酒作り」
  株式会社 浜千鳥 代表取締役 新里 進 氏

 岩手県は、全国の蔵元に数多くの杜氏を輩出している「南部杜氏」の里である。その割には、岩手県内にはあまり酒蔵は多くないように思うが、三陸海岸の釜石には、自然と一体になった酒造りを行っている「浜千鳥」という酒蔵がある。
 めぐみネットワークの名物といえば、北東北3県の地酒持ち寄りによる懇親会だが、地元の酒がどのようにして造られているのか知るのも、より深く酒を味わうためには欠かせないことである。というわけで、今回は地元の酒蔵「浜千鳥」の社長、新里さんに来ていただき、お話を伺った。
 酒は、地域の気候や風土、気質、文化などと密接にかかわったものでなければならないという新里さん。浜千鳥は、三陸海岸と北上山地に囲まれ、新鮮な海の幸や山の幸にマッチするよう、さらりとした口当たりと切れのよい甘みが特徴だとか。自然と一体となった酒造りを目指しているそうだ。
 また、浜千鳥では、酒造り体験塾と称して、酒米造りから仕込み体験、瓶詰めまで一貫して体験できるコースを設けており、家族で楽しみながら酒造りを体験できるようになっている。体験塾は、春の田植え、秋の稲刈り、初冬の仕込み、冬の搾りや瓶詰めと年間4回開催されており、どの過程からの参加も可能。酒造好適米「吟ぎんが」の作付けから始まり、「夢穂波」の商品になるまでの過程を実際に体験できるのは面白い試みである。
 日本酒の長期低迷が続くなか、このような試みを通して、一人でも多くの日本酒ファンを増やしてほしいものだ。
今回の参加者名簿
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