平成30年度 第32回定例会
「むつラウンド」

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参考資料
開催日:平成30年7月7日(土)〜8日(日)
場所:青森県むつ市「むつグランドホテル」
参加者名簿  
「あの世に一番近いまち
  むつ市の健康づくり政策について」
    むつ市長 宮下 宗一郎 氏

 「あの世に一番近いまち」とは、ショッキングなタイトルだが、平均寿命が全国ワーストに近い現状を脱却しようと、地域・職域・教育と多方面から様々な健康づくり政策を展開しているむつ市の宮下市長から講演していただいた。
 社員の健康づくりに積極的に取り組む事業所を「すこやかサポート事業所」として市が認定している。現在30事業所1288人が認定を受けているが、青森銀行と提携して低利ローンを実施したり、ワンポイント健康講座や一口残そう運動を実施して健康づくりに取り組んでいる。また、働き盛りの健康づくりリーダーとして「健やか隊員」養成事業を実施している。
 健康に関心のない人に対しては、「むつ☆(ぼし)健康チェッカーズ事業」を実施している。これは、市内の商店等の協力を得て、むつ☆健康マイレージやウォーキングアプリむつぼしwalkerによって健康づくりを習慣づけ、特典が得られるような仕組みを作っている。さらに、市の栄養士が考案した500Kcal、塩分2.5g以下のヘルシーバランス弁当を販売。レシピも16種類に増え、販売も伸びているそうだ。
 また、海上自衛隊大湊地方総監部と協力連携して、ご当地グルメとして「大湊海自カレー」を開発し、市内10店舗で提供、昨年から2万食を超える販売だそうだ。さらに、下味に県産にんにくとリンゴを使い、むつ産のホタテソースを添えた「空自空上げ(からあげ)」も開発。自衛隊とのコラボによって、地域づくりにも積極的に取り組んでいる。
 学校でも、「健康の未来」を変えるプロジェクト授業を展開。系統的・包括的な健康教育を、現場の先生主体に弘前大学COI教授陣を協力を得ながら集中的に実施している。
 さらに、ベジタブル350プロジェクトやちょこっと減塩プロジェクトを市民運動として実施しているほか、医療面では医師不足解消のため、医師通勤ヘリを導入して、広域的な医師ローテーションを整備して、県立中央病院や弘前大学医学部付属病院、八戸市立市民病院からむつ総合病院に医師を派遣しているそうだ。
「海を守る海上自衛隊
   各種活動と地域とのつながり」
 海上自衛隊大湊地方総監部管理部長
         1等海佐 加治 勇 氏

 続いて、海上自衛隊大湊地方総監部の加治管理部長から海上自衛隊と地元むつ市との繋がりについて話していただいた。

 海上貿易は、我が国の貿易量(輸出入合計)の99.7%を占める。その海上輸送の安全を守ることは我が国にとって最も重要な生命線である。

海上防衛力の特性は、「機動性」「柔軟性」「国際性」「多目的性」「持続性」の5つ。そして、その役割は、
@防衛的役割(武力の行使)
 防衛出動(国土及び周辺海域の防衛、海上交通の安全確保)
A警察的役割(海洋秩序維持への寄与)
 災害派遣、機雷等の除去、船舶検査活動、警戒監視活動、海上における警備活動、治安出動等
B外交的役割(外交目的達成への寄与)
 防衛交流、国際緊急援助活動、国際平和協力業務、二国間/多国間協働訓練、軍備管理・軍縮分野への協力
の3つ。その海上防衛力を担っているのが海上自衛隊である。

 海上自衛隊の活動は、@我が国の領域及び周辺海域の防衛、A海上交通の安全確保、Bより望ましい安定した安全保障環境の構築の3つの柱からなる。他にも、海上自衛隊の活動は、大規模災害時の救助活動や航空避難、捜索活動など重要な役割を担っている。

 その海上自衛隊が直面するリスクとして、募集適齢者人口の減少や景気の回復による厳しい雇用環境と、任務の多様性・国際性がある。そのため、@再任用の拡大・再採用の開始、A女性自衛官の増勢、B自衛官の処遇改善などの取組を進めている。また、海上自衛隊の職員には、様々な職種の人材が揃っており、隊員が退職後の民間再雇用にも力を入れている。

 さらに、大湊地方総監部では、地域協力として、原子力災害事故に対応した海路による避難訓練の実施や、海保・地域消防等に対する訓練支援、大湊ネブタへの参加、「大湊海自カレー普及促進事業」への協力などに取り組んでいる。
 また、海上自衛隊の任務は、長期にわたる活動が多いことから、留守家族支援のため、むつ市と「隊員家族あんしん協定」を締結して、子どもの保育や介護などの支援を行っている。
 第2部の懇親会には、講師をお願いした宮下市長と加治部長に加え、宿泊場所を提供していただいた菊池県議会議員にも参加していただいた。まずは、今回の定例会から新会長となった青森県の菊地公英さんからあいさつ。続いて、前会長の秋田県の木村雅彦の乾杯の音頭で懇親会はスタートした。
 翌日は、海上自衛隊大湊基地の北洋館を見学。岩手県出身の米内光政の書も展示されていた。
 続いて、基地に停泊中の護衛艦すずなみの船内を見学させていただいた。
 昼は、大湊基地が一望できる安渡館のカフェテリア憩で海自カレーと海軍カレーの食べ比べ。せっかくむつ市まで来たのなら、海自カレーを食べなくては。 
今回の参加者名簿
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