表紙写真集(2004年)

秋田の風景 秋田の行事・祭り
・寄り添うお地蔵さま(秋田市)
・寒風山から鳥海山を望む(男鹿市)
・秋田駒ケ岳・馬場ノ小路(田沢湖町)
・岳岱自然観察教育林(藤里町)
・南由利原高原大谷地池(由利町)
・浜田梅林園(秋田市)
・白鳥と寒風山(大潟村)
・湯沢の犬っこまつり(湯沢市)
その他
・強首温泉樅峰苑
・春の息吹
※写真をクリックすると大きな写真が見られます。
強首温泉樅峰苑
強首温泉樅峰苑
 秋田の温泉施設のなかでも、ひときわ威風を放つ強首(こわくび)温泉の樅峰苑。温泉よりも、その建物を見たくて、車を西仙北町の強首地区に走らせた。国登録有形文化財の指定を受けているこの建物は、江戸時代から続く豪農の旧小山田邸である。小山田家は、近年は代議士や県会議員などを代々輩出している地方の名家である。ここに温泉が引かれたのは昭和41年のこと。昭和39年に帝国石油が天然ガス掘削のためボーリングしたところ温泉が出たのだが、小山田家では近隣の人々の農作業の疲れを癒すために家まで温泉を引き、ヘルスセンターとして開業したのだという。今は樅峰苑と名前を変えているが、それは広い屋敷内に植えられている樹齢380年を超える樅の木の群生にちなんだもの。樅の木が群生することは珍しいことだそうで、それも町の天然記念物に指定されている。詳細は強首温泉樅峰苑のページでどうぞ。(2004/11/20)

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太平山御手洗神社
寄り添うお地蔵さま
 秋晴れに恵まれた10月最後の土曜日、職場の人たちと太平山に登った。昨年来3度目の太平山登山になるが、今回は仁別国民の森の奥にある旭又キャンプ場から、直接太平山の最高峰奥岳(1170m)に登るコースを通った。太平山は昔からの信仰の山で、山頂には三吉神社の奥宮が祀られている。登山道の各地にも小さな祠や石柱、石仏などが沢山置かれており、太平山における民間信仰の篤さが伺いしれる。旭又口の登山道にある御手洗神社(標高830m地点)には、江戸時代に造られた古い石柱などのほかに、赤い衣装をまとったお地蔵様が、ブナの木の側に寄り添うように佇んでいた。人工的な造作か、時間の経過に伴う自然の造作かわからないが、なんとも微笑ましい光景だった。今回の太平山登山は「太平山紅葉を歩く」のページで。(2004/10/30)

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寒風山から鳥海山を望む
寒風山から鳥海山を望む
 妻の従姉妹が秋田に遊びにきた。東北を旅行するのは初めてだという。角館、田沢湖方面を見てみたいという希望だったが、男鹿半島なら秋田市内から半日で一周できるし、日本海やなまはげの奇習も一度みてほしい。そこで、角館に向かう前に男鹿半島に立ち寄ることにした。最初に向かったのは男鹿半島の入口に佇む寒風山。この日は天気も良く、大潟村の干拓地や秋田市内、男鹿半島の全貌が山頂の展望台から一望に見渡せる。さらに、白神や大平山系の山々などの稜線も山頂までくっきりと見えた。圧巻は、日本海越しにぽっかりと海上に浮かんだように見える鳥海山の勇姿である。よほどの天気に恵まれなければ見えない鳥海山だけに、感激もひとしおだった。海越しに見る鳥海山は、神々しいばかりの景色で、昔の人々がそこに神が宿ると考えたのも頷ける思いがした。
(2004/09/11)

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チングルマの群生
秋田駒ケ岳(馬場ノ小路)
 秋田駒ケ岳は田中澄江の名著「花の百名山」にも選ばれた高山植物の宝庫である。花の種類や多さ、華やかさからすれば、ニッコウキスゲやハクサンシャクナゲなどの大柄で目立つ花が咲く7月下旬に訪れるのが良いが、秋田駒ならではの美しさを楽しむなら6月下旬もはずせない。なぜなら、ここ秋田駒が標準種とされるタカネスミレと、火口原に広がるチングルマの大群落に出会えるからだ。特に、火口原の駒池周辺から男岳に広がるチングルマの大群落は見事で、「花の谷」や「神々の箱庭」などと呼ばれているのも頷ける。また、アニメのムーミンが住む「ムーミン谷」になぞらえて呼ばれたりもするようだ。その神々しいばかりの美しさに接すると、まさにこの世の楽園のように思えてくる。ここには、ヒナザクラやイワカガミ、ミヤマキンポウゲ、シラネアオイなどの花々も群生を作って咲いている。馬場ノ小路から男岳に至る急峻な登り坂は少々堪えるが、それに余りある美しさで、秋田駒ケ岳を代表する花のスポットである。
(2004/06/27)

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白神山地岳岱自然観察教育林
岳岱自然観察教育林
 今年の梅雨入りは早かったが、例年、秋田の梅雨はあまり雨の日は多くない。梅雨入り後最初の土日となる今週も、台風の名残で降った雨が土曜日の明け方には上がり、二日間ともとても良い天気だった。最近は土日にも仕事が入っているRUMIKOだが、今日は休みだというので思い切って新緑の白神山地まで出掛けることにした。目的地は、藤里町の岳岱(だけだい)自然観察教育林と藤里駒ケ岳直下に広がる田苗代(たなしろ)湿原。岳岱は、世界自然遺産に登録されている地域と同じ植生を持つ林でありながら、ブナの原生林に手軽に触れることができるため人気のスポット。また、田苗代湿原は標高千メートル弱に広がる高層湿原で高山植物が咲き誇る地域である。この日はシラネアオイやイワカガミ、ミツバオウレン、ミツガシワなどの高山植物が咲いていた。どちらも駐車場からほど近い場所にあり、手軽なトレッキングコースとなっているので、皆さんも出掛けてみてはいかがだろうか。ただ、車もすれ違えないような細い砂利道のダートコースが長く続くので、運転には細心の注意を要するが。
(2004/06/13)

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南由利原高原大谷地池
南由利原高原大谷地池
 5月に入って、まるで梅雨に入ったかのように雨の日が続いていたが、23日の日曜日は朝から五月晴れの好天に恵まれた。南由利原高原の大谷地池に咲くというミツガシワの群生が見たかったので、妻を連れ立って鳥海山の麓まで出掛けてみた。初め、群生地の場所がわからず、大谷地池の周囲を回るサイクリングロードを歩いていたが、一向に見つからない。その代り妻がワラビを見つけ、花よりもワラビ採りに夢中になってしまった。サイクリングロードの周辺も、タニウツギやレンゲツツジ(上の写真)が綺麗だった。とりわけレンゲツツジの鮮やかなオレンジは池の青と好対照をなしていた。この日は満開には少し早かったが、もう、1、2週間もすれば、池の周囲はオレンジ色に染まることだろう。サイクリングロードをいくら歩いても目的のミツガシワの群生地は見つからない。諦めて車を停めたサイクリングターミナルの駐車場に戻り、目をキャンプ場の方へ向けたら目の前にその群生地があるじゃないですか。灯台下暗しとはまさにこのことだと思った次第である。思ってもみなかったワラビも沢山採れたし、満足の一日だった。
(2004/05/24)

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浜田梅林園
浜田梅林園
 秋田市南部の浜田地区に梅林園がある。ここは、大森山と(旧)国道を挟んで向かい合わせの位置にあり、梅だけではなく色々な花が咲いている。散策路やテニスコートなども整備されていて、ちょうど梅の花が咲き始めた今日は、沢山の人が訪れていた。実は、先週も本荘に行く途中、ここに寄ってみたのだが、その時は数輪の花が咲いている程度だったのが、今日は日当たりの良い場所にある梅の木は一斉に咲いていた。今週一杯がちょうど見頃になるだろう。梅の花は桜と良く似た花だが、香りが強く、あたり一帯に梅の良い香りが漂っていた。今週には桜も咲き始めることだろう。秋田の春は、長い冬から春を待ちわびた花が一斉に咲きほころぶ季節でもある。
(2004/04/11)

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フキノトウ
春の息吹
 「暑さ、寒さも彼岸まで」という言葉があるが、今年の彼岸の中日は、雨模様のせいか春にしては寒い一日だった。それでも春を探しに大潟村の生態系公園に妻と二人で出掛けてみた。生態系公園はボクのお気に入りの場所である。公園内にある温室(ランハウス)には1年中花が咲いているし、生態系公園も秋田県内の植生にあった植物が季節に応じて楽しめる。この日の公園は、まだ季節が早かったせいか、マンサクの花しか見つけられなかったが、ふと地面に目を転じると「ふきのとう」があちらこちらに顔を出していた。「ふきのとう」は、こちらでは「ばっけ」といって味噌和えにしたり天ぷらにしたりと春には欠かせない食材だが、よく観るととても可憐な花を咲かせているではないか。秋田県の県花に指定されている「ふきのとう」だが、それも何となく頷ける気がした。
(2004/03/20)

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湯沢の犬っこ祭り
湯沢の犬っこまつり
 2月15日前後には、横手のかまくらをはじめとして、県内各地で伝統的な小正月行事が開催される。そんな小正月行事のなかで、私は湯沢で開かれている「犬っこまつり」に出掛けてみた。秋田からだと高速を使うとちょうど1時間ほどで湯沢に着く。便利になったものだと思う。湯沢は、就職して最初に赴任した思い出の街である。あいにくの雨の中、祭りの会場となる中央公園広場は、すでに多くの観客を集めていた。お堂や犬っこの前で記念写真を撮るカップルや親子連れがひっきりなしに現れて、順番待ちの状態であった。子どもたちの中には、雪像の犬っこの上にまたがっている者もいる。それはそれで可愛らしい姿であった。会場では、湯沢南家佐竹太鼓や花火なども行われていたが、詳しくはこちらのレポートをどうぞ。
(2004/02/14)

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白鳥と寒風山
白鳥と寒風山
 冬の使者と言われる白鳥。今、県内の各地に飛来してきているが、男鹿の寒風山を見上げる八郎潟残存湖にも白鳥の群れが見られた。氷の上をのそり、のそりと歩く白鳥の姿は、ユーモラスですらある。寒風山は300メートル余りの低い山だが、山頂付近は芝生で覆われているため一面が雪景色となっていた。雪化粧をした山、八郎潟残存湖の氷、白鳥の群れと、まさに白、白、白のオンパレード。冬には白色がよく似合う。
(2004/01/12)

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