2000年
12月28日(木)
 すっかりご無沙汰している大忙しのRUMIKOです。 明日から埼玉に行くので2000年の書き納め。一足お先に「良いお年を!」の御挨拶。2001年が皆様にとって良い一年になりますように・・・ というわけで埼玉にも4冊本を持って行くRUMIKOの今年最後の読書日記。

「コンセント」 田口ランディ 幻冬社 ¥1500
 村上龍の「ライン」恩田陸の「常野物語」を足して2で割ったようなちょっぴり超能力のある不思議話。村上春樹の「風の歌を聴け」がメインテーマになってるような本。ごうごうと,颯爽と,飄々と,風を感じる生き方,この頃してないな〜・・・

「三島由紀夫の最期」 松本徹 文藝春秋 ¥1500
 「豊穣の海」好きでした。朝日新聞での記事程度しか最期を知らなかったのでじっくり知ろうと思いましたが,やはり難しい。

「夜明けの星」 池波正太郎 毎日新聞 ¥980
 表紙が美しくて借りたら寄贈本でした。そうか,○○の本も要らないのは寄贈・・・久しぶりに読むこの世界。でもおすすめします。お正月にお酒を飲みながらうつらうつらと池波。

「匠の新世紀 ものづくり考」 神奈川新聞報道部 日本評論社 ¥2000
 産学連携,中小企業負けるな!とかつて夫がしてたような仕事の具体化された内容の本ですが,私は面白く読みました。

12月10日(日)
 はあはあ,ふ〜・・・と久しぶりの登場です。 今ぺぺではなく(28日のTVもちょっとでしたね),かめ清に行っており,開店準備に追われてかなりオーバーワークです。パソコンはおろか,読書の時間も取れない。 こんな暮らし振りは会わないのに,どうも仕事がRUMIKOを追ってくるらしく,結婚してから携わる仕事は大館市役所のパートですら「初めて」業務(オープン,というわけではないが,初めての支給業務,ということ)が多いです。 ということでマリノスも負けてしまったし,鹿島の頑張りももちろん楽しんだあとの今週の本。久しく図書館にも行ってないので,2冊。夫は「愛情という名の支配」という恐ろしい題名の本を買ってる。

「タンポポハウスのできるまで」 藤森照信 朝日新聞 ¥2400    以前日曜版で「テルボシリーズ」をやってたのがおもしろくて注目の建築家。もっと年上と思ってたら,意外や,オフコースの小田さんと同級生とか。どうして建築家の本って結構おもしろいんだろう?才能ある人ってなんでも出来ちゃうのかな?

「対論 たかが信長 されど信長」 遠藤周作 文藝春秋 ¥1100   生きてたら大江か遠藤か,と密かに思ってた作家の対談集。彼の歴史物はキリスト教との関係もあるのかこの時代のものが多い。信長のリーダー性,商才を  語り合う本。うちの娘いわく,「あたしは秀吉タイプ,AIKOはたなぼた家康タイプ」とか。では父と母は?

11月19日(日)
 ご無沙汰のうちに図書館が曝書に入ってしまい,リクエスト本を借りに行く隙もないまま休館。これから何を読めば・・・
というところで今日の朝日新聞でまたもやビンゴの

「睡蓮の長いまどろみ」 宮本輝  文藝春秋 ¥1429
 そうか,この本は「ともに逆境にあった『少女時代の母』と自殺した少女」の幸,不幸の差が,容貌,性格,体力,才能,運など,持って生まれた差(宿命)か主人公と一緒に考えていく本だったのね。(朝日新聞池上冬樹氏)
 「なんか長い割には少女の自殺の意味や,主人公の怪しい趣味の意味がはっきりしないな〜」となぞ解きの本でよんではいけなかったのね〜。「宿命は自分次第で変えられる(気分次第で,じゃないのね)」がキーワードだったのね〜・・・
 私には以前読んだ「あれも嫌い,これも好き」がやはりビンゴで紹介されたのが嬉しかったな。 ということで

「ふしぎとうれしい」 長野ヒデコ 石風社 ¥1500
 いいな,いいな絵本作家。と,とてもたのしい,ほんわかした気持ちになれる本。これはおすすめ。

「今日もママチャリが行く」 小松江里子 光文社 ¥1200
 「未成年」「若葉の頃」「青の時代」など娘にはうるうるもののTV脚本を書いてくれる方の日常を書いた本。こっちもやたらおもしろくて,たくましい。ミーハーは脚本家の大切な資質。ではRUMIKOも・・・?28日はさだまさし,行きます。サザンは・・・いつ?・・・W杯は2月に申し込み?とか。

「火城」 高橋克彦 PHP ¥1450
 全部読んでいくと,表紙に書かれた「火城という言葉を・・・」のせりふがとても感極まってくる。いいな〜,この時代。

10月30日(月)
「凍える牙」 乃南アサ 新潮社 ¥1800
 女性刑事がヒロインってとこがつい千里眼と比べてしまうけど,どちらもスーパーウーマン的なところがあるよね。やはりまだ女性は普通の人はヒロインになれないのかな・・・

 「追う側」を書く,この作品,「追われる側」を書く高村薫(マークスの山,神の火),どちらが好きかは好みの問題ですね。

「現代陰陽師入門」 高橋圭也 朝日ソノラマ ¥1400
 あまり本格的すぎて図書館の人ゴメンナサイ,他に借りる人いるかしら?「死国」に携わった著者は物部村にも言及。この村にも興味あるRUMIKOでした。今某県の町営住宅幽霊事件でお払い,云々盛り上がってますよね。

「独創力を伸ばす人,伸ばさない人」 軽部征夫 詳伝社 ¥1300
 自由になれ,と著者は言ってます。

「あなたの隣りの大切な人」 永倉萬治 青春出版社 ¥1200
 亡くなったんですよね。今月。きちんと読んでないな,と思って借りたこの本,「こんな書込みしたらみんな楽しくよんでくれるな」と思わせる本当にいい話がいっぱい。ぜひ皆様にもおすすめ。

10月23日(月)
「すっぴん素顔のこのまんま」 渡辺一枝 KKベストセラーズ
¥1200
 知る人ぞ知る?椎名誠氏夫人。暮らしを大切にするエッセイストの優しい一方でこだわりの本です。このこだわりの人を受け止める椎名さん,だからこそ。

「コスメティック」 林真里子 小学館 ¥1600
 筆が良く滑ってる感じで一気読みできます。

「キミはどっちだ?!」 やまさき十三・広兼憲史 こだま出版
¥1200
 タイプの異なる二人のエッセイ集。ガツンの広兼氏のあとに,ふわんの山崎氏が書いてるのですが,なぜか夫婦(妻)の話になるとふたりともしゅんとなって舌鋒弱く?なるのはどこの世界も同じ?

10月16日(月)
「み・つ・う・ら」 光浦靖子 光文社 ¥1200
 母娘で読んだタレント本。屈折した存在感の光浦。

「この骨董がアナタです」 中畑貴志 講談社 ¥2000
 昨日の朝日新聞の読書欄で赤瀬川源平氏がべたぼめ。知性と感性の狭間で語る骨董の話が面白い。

 白州和子さんの話も読みたくなった。同じ日の朝日に「片付けられない女たち」という本の紹介も。タ,タイトルが・・・「片付けられない」のって障害(ADD,注意欠陥障害)だったんだ!?この広告見てるだけで面白い。

10月10日(火)
「あなたもきっと人生出直せる」 沖幸子 講談社 ¥1300
 いかにも,なタイトルですが,パワフルな内容は◎。

「世界で一番贅沢な旅」 戸井十月 小学館 ¥1300
 チリは住むに値するらしい。バリに続いて興味津々。ボリビアのサンタクルスも日本人悠々自適組が多いらしい。要検討(って何が?)

「おしゃれのセンスは街行く人から」 西村玲子 立風書房 ¥1400
 久しぶりの単行本です。

「美女入門PART2」 林真里子 マガジンハウス ¥1000 
 「世界・・・」以外の3冊をゆっくり新幹線で読みました。面白し,林。

10月1日(日)
恩田陸にはまった今までとうってかわった今週の本。

「落ち込み上手は生きじょうず」 斎藤茂太 家の光協会 ¥1400
 鬱的気分とのうまいつきあいかた,その性格をばねにできる生き方の本。

「6月の軌跡」 増島みどり 文藝春秋 ¥1619
 サッカーが負けてしまったので立ち読みしたはずなのに,ついふらふらと借りて来てしまった本。1998ではあまりにフランスでの待遇の良さ(甘やかし?)や管理の厳しさが選手の中からもちょっと出てたが,今回のオリンピックはトルシエさんどうしたろう?ユースのときはかなり変えたみたいだけど。

「よわむしのいきかた」 神岡学 大和書房 ¥1200
 従姉妹のYASUYOさん,ご推薦の本。絵本の形を取ってるけど,大人向けの本です。

「なぜあの人はいつも元気なのか」 中谷彰宏 ダイヤモンド社
¥1200
 業界本です。

「『自分力』の底力に気づけ」 広兼憲史 講談社 ¥1400
 柴門ふみさんのエッセイ最近読んでないけど,新刊で買ってもらった?(図書館でリクエストした,という意味です)この本はちょっと新味に欠けるかな?

9月18日(月)
「私の旅に何をする」 宮田珠己 旅行人 ¥1400
 旅先に持って行きたい?わははの本。P175は,がはは無しには読めません。夜に大笑いする私が不気味と家族に言われ・・・

「天使のウインク」 橋本治 中央公論 ¥1900
 帯が良い。「世紀末の闇を超ド級のポップセンスで解読し,天使が目くばせするような方向へ私たちを導く」内容もそのとおり。松田聖子かと思ったけど。

「鞄屋の娘」 前川麻子 新潮社 ¥1300
 主人公も麻子。この名前が好きで読んでみた。女の子でも芯が強そうで好き。

9月11日(月)
 14日の日本VS南ア目前だと言うのに,いやだからこそ,先週は図書館にリクエスト本取りに行ったら4冊ももらえ,仕方なく娘の名で借りたものと併せて10冊。木村家に本の在庫?が。そこで恩田陸4冊を読破!出版の順にいきまっす。

「6番目・・」以来久しぶりにはまった作家です。去年は松岡圭祐,今年は恩田陸と町沢静夫かな?ではなぜ恩田陸か?きっと初期の作品の語り口が吉本ばななに似ていて,さらにきちんと長編を書けてる,というところが好きなようです。

「球形の季節」 新潮社 ¥1400
 6番目に次ぐ学園ホラー。「東北のある町」(I市)が舞台,と言うことになってるけど,私はなつかしい大館を思いながら読んでみました。町の様子が似ているような気がして。でも秋田市は似ていないな。

「不安な童話」 詳伝社 ¥780
 この人はリンドグレーンの中で,「名探偵カッレくん」を最初に読んだそうな。(この本の表紙裏に書いてある)わたしは小2のとき初めて読んだ外国物が「長くつ下のピッピ」だった。でもとてもわくわく読んでいた。この本までは「見える人」の話である。

「3月は深き紅の淵を」 講談社 ¥1800
 タイトルの美しさもさることながら,内容もぐっと構成を工夫している。きっとこの本は読んだ人が各自で好きな章が出てきそう。それほど個性的な各章。しかも3月っていう言葉の持つ不安定さもうまく生かされている。萩尾望都の作品を読むようだ。この本からばなな的語り口は影を潜める。

「光の帝国」 集英社 ¥1700
 あまりにも長い間知らなくてゴメンナサイ,と言いたくなるほど。1997「本の雑誌」SFベスト10の1位を獲得したのもわかる。これまた不可思議な人々を描いた(常野の人,と言うことである)小品集であるが,この4冊全てに流れる生きることへの飽くなき希求が心地よい。こうまで一気に読むとはわれながらびっくり!

9月4日(月)
「ミタカ君とワタシ」 銀色夏生 新潮文庫
  「主人公が似てるって偶然3人から言われたから読んで!!!あたしってこんな女なの〜?やだ!」と子供から強制的に読まされた本。ぐうたら良く寝て,誰彼にずけっと物を言っちゃうところがそっくりだよ,とはここだけの話。

「母親を奴隷にする子どもたち」 ホルガー・ヴィルヴァ 竹内書店 ¥1500
 タイトルがすごすぎて思わず借りてしまいました。うちも・・・う〜ん,と思った方は一読を。

「私の季節」 大橋歩 幻冬社 ¥1500
 自称「秋田のカリマス!!(借り間っす!)主婦Rさんとその友人の間では人気の大橋さんと西村玲子さん。最近は栗原はるみさんの本も人気上昇中!

8月28日(月)
「木曜組曲」 恩田陸 徳間書店 ¥1600
 以前教えていただいたので借りました!読みました!そして他の作品4冊もリクエストします!

「私のおでかけ小物術」 平野恵里子 筑摩書房 ¥1400
 こちらは内容が想像できるタイトルで,すっきり読めますが,200円の違いなら,私は「木曜組曲」を買うね。(って借りてるだろうが!)

あと恥ずかしながら「夢占い」 永岡書店 ¥1000
 長く借りて朝研究?してます。

8月21日(月)
「ナイフ」 重松清 新潮文庫 
 双子の読書感想文用に購入。「エビスくん」が一番好きだったけど,「ビタースイートホーム」は身につまされる。娘は「一番初めの『ワニとハブとひょうたん池で』だけ読んで書く」と言った・・・

「放課後の音符」 山田詠美 新潮文庫
 同上の理由で購入。きっと先生がこれを薦めたのは高校生のストーリーだからだろうな。軽いし。でもこれを先生が薦めるってことは一体いつ青少年は名作を読むのか?きっと今でも読む人はきちんと名作を読んでいるのでしょう。19日の図書館も10時ちょっと過ぎで満車だったし。
「何一つ知らないで大人になるより,一つでも多くのことを知って大人になった方がいいと思う」(「いちご物語」 大島弓子)
あとはひたすら「まっすぐに行こう」の続き。

「テレビドラマのメッセージ」 岩男寿美子 剄草書房 ¥3300
 ドラマ好きだから借りてみました。

あとは白州正子,北条民雄に関する本など。

8月8日(火)
「もうすぐ私も40歳」 岸本葉子 小学館 ¥1200
 著者は独身。でも40近くなると,独身だろうが結婚してようが共通して考えるのが「親の老後云々」という点ではわたしたちと同じなんだな。

「淳」 土師守 新潮社 ¥1400
 前回書いた出久根産の本にも会ったので借りました。珍しく子供が一気読みしてました。衝撃の内容もですが,少年法のあり方はやはり考えさせられます。加害者の両親のコメント「息子を立ち直らせる努力が償い」という言葉に対して,「これは少年の両親がみずから自分の子供に対して行ってきた過ちへの『償い』であって,自分たち被害者への償いではないのでは・・・」(P156)には共感。

「ル・コルビジェとはだれか」 磯崎新 王国社 ¥1850
 この人の「小さな家」日本版買ってみようかな?

「そば屋翁」 高橋邦弘 河出 ¥1500
 そば好きの夫のために。でも夫はまだ読んでない。返すぞ!

 最近読書量が落ちているのは,なんと,漫画にはまってたため。久しぶりに読み返した「スラムダンク」,子供が借りてきた「まっすぐに行こう」 きら マーガレットコミックス。

7月31日(月)
「バリ島遊学記」 廣田緑 世界文化社 ¥1300
 興味あるバリの暮らしを学んでみました。

「遠藤さんの原っぱで遊んだ日」 山崎洋子 小池書院 ¥1800
 知る人ぞ知る『樹座』の話

「風邪がページをめくるとき」 出久根達郎 リブリオ出版 ¥1500
 皇后さまの「子供時代の読書の想い出」のご講演ビデオに関して読書が皇后さまに与えたもの「あるときには根っこを与え,ある時には翼を与えてくれました。この二つが内に外に橋をかけて,自分の世界を少しずつ広げて育って行くときに大きな助けになりました」自分では気付かなかったけど読書って本当にこのとおりだと思います。学校の先生もただ本を読め,感想文を書け(なんと南高でも感想文が…),と言わず,まず低学年のときにはここからスタートだよね。もちろん親もそうしてあげられたらいいけど。
 もうひとつ。自然と自分の趣味や好みのエッセイを選びつつ,「気合読み」という単語が新鮮。

サービス業のため,
「喜びは与えれば与えるほど与えられる」 三笠書房 ¥1200
「節目に強い人が成功する」 PHP ¥1150 共に中谷彰宏

7月24日(月)
「再会」 遠藤順子 PHP ¥1350
 遠藤周作は私の卒論のテーマだったのです。本屋ですぐに沢山の本を選ぶ遠藤さんに奥様がどうしたら早く見つかるの?と聞くと,「俺が美味しい,と思う本は本棚の中でオイデ,オイデをしている」と言うのですが,私の図書館での本の見つけ方もその通りです。

「戦略的年の取り方」 多湖輝 海竜社 ¥1500
 鬱々としているご老人のかたにお勧め。そしてこれから「ガッツな」お年寄りを目指す中年のかたにも。「私の青空」での太陽君の辰男じいちゃん,いいっす。

7月17日(月)
「嘘をもうひとつだけ」 東野圭吾 講談社 ¥1600
 おもしろかったけど,帯文字にも「ミステリーをさらに深く堀り下げた!」とあるけれど,今日の「准看護婦保険金殺人疑惑」といい,現実の方がもっともっとスリリング,と思うのは私だけ?
 ただ一連の食品事件に関連してまた誰か真似しそうな場面あり。要注意。

「僕らは出来が悪かった!」 樋口廣太郎・中坊公平 財界研究所 ¥1500
 この二人って遠い親戚だったのね,グレード高い!タイプの違う二人の人生観が面白いので◎。
 
「小さな家とスイスの朝食」 堀井和子 KKベストセラーズ ¥1400
 無意識に大好きなパンやチーズ,ヨーロッパの話を選び,その美味しそうな様にまた一連の雪印を思い出す・・・悪循環。
 北海道に行ったとき「雪印パーラー」に行くのが当時の(いつやねん!!)女子大生の流行だった・・・ユースホステル(分かる人はそれなりの年の人)にはやけに早稲田と日大の人が多かった。その頃は礼文ユースが伝説だった・・・

7月10日(月)
「男の論語U」 童門冬二 PHP ¥1600
 論語を現代風に(サラリーマン社会に合うように?)解説。子供が漢文でもやらなければ思い出さなかった。

「下手な頭の使い方で一生を終わるな!」 鈴木健二 三笠書房  ¥1100
 どうしてこういうハウツー物,好きなんだろう?

「フランス人の贅沢な節約生活」 佐藤絵子 詳伝社 ¥1300
 どうして「フランス」という言葉に弱いんだろう?

「息子の唇」 内田春菊 集英社 ¥1400
 『南君の恋人』で双子の感動を誘った内田さんもいまや小説家。「あたし」称で書く女性ならではの世界。

「夢を形にするルール」 藤野真紀子 講談社 ¥1300
  カリスマ主婦の一人。公舎でお料理教室,というところがすごい。矢留でやったら・・・タイトルに惹かれて一気読み。

7月3日(月)
「エイク」 谷口桂子 講談社 ¥1800
 恋愛小説でありながら,彼女が一番愛したのは,自分とその幻想だった,というようなちょっぴり哀しいお話。でもこれって芸能界ならあり,だよな,と思わせるキャスティング。森瑶子風。

「共生虫」 村上龍 講談社 ¥1500
 同じ講談社なら¥1500でもこちらの方が読み応えあるかも。もうこうなったら,現実も小説もいっしょくた!というリアルさ。後書きに処女作「限りなく・・・」の香りが。

6月26日(月)
「のほほん親本舗」 森まゆみ 学陽書房 ¥1500
 地域雑誌としてはあまりに有名な「谷根千」の編集者が書いた地域,友人と密着した子育ての様子。東京,秋田,地域は関係ないんだな。どっこでも心がけ一つでできるのかな。

「夢にも思わない」 宮部みゆき 中央公論 ¥1500
 今や売れっ子作家の5年前の作品。主人公が中学生なんだけどあまりに大人でそこにミステリーを持ってくることの無理があるかも。そもそもミステリーって?

「どってことあらへん!」 中井じゅん  角川春樹事務所¥1900
 デビュー作で477ページ(本のページ数)とはすごいぞの長編ユーモア小説。

「『さびしさ』にめげない心理学」 町沢静夫 角川春樹事務所 ¥1600
  今週の一押し!!非常に私と考え方が似ているからお奨め,というのも潜越ですが,もし思春期の子の悩みがあったら「はしかみたいなもんさ」と逃げずに読んで欲しい一冊です。一連の17歳の事件の取り上げ方,尾崎豊の話など(第7章)に共感。図書館に返す前にもう一度読もうっと!!

6月19日(月)
「夢のなか」 宮崎勤 創出版 ¥1500
 インタビュー,宮崎への手紙,主張,解説,宮崎お知らせ情報などがあって結構 「え〜っ住居まで書く?」って感じですが一番の驚きは彼へ宛てた手紙の内容。 この人たちがみんな普通の生活を送ってんだよな〜って思うと宮崎君よりそっちの方が恐いくらいの1冊でした。

6月15日(木)
「花を運ぶ妹」池澤夏樹 文芸春秋 ¥1762
  不思議の国バリで窮地に陥った兄を妹が救う半紙。折口か柳田の「妹の力」を彷彿させる。吉本ばななさんも大好きなバリはやはり「神の国!」なのでしょうか。行った事のある方教えてください。

「逃れの森の魔女」ドナ・ジョー・ナポリ 青山出版 ¥1400
  ヘンゼルとグレーテルの魔女が魔女になったわけ。哀しい大人の童話です。

「精神分析のおはなし」小此木啓吾 創元社 ¥1400
 ・キャリアウーマンを貫けるのは(なるには,ではなくて),うまく周囲(親,姑,夫他)に甘える事の出来る人
 ・親子,中高年の心の危機から今話題の引きこもりまでわたしたちにも分かりやすく解説。「あなたは人間関係を作るにおいて,二者関係向きか,三者関係向きか?」現代人のマスメディアとつながった主観性の話P236〜もとても身近。

6月5日(月)
今週の本は
「居心地のいい簡単生活」 デボラ・デフォード 文香社 ¥1400
 いかにもなタイトル。めんちょこさんも呼んでみますか?

 あと3冊はぺぺの6〜8月のデザートのために参考に,と借りたドルチェ(イタリア語でデザート,の意味)の本。1冊は秋田代表ぺぺが掲載の
「イタリア菓子,イタリアパン」旭屋出版MOOK ¥1800 

ちなみに6〜8月のデザートは「真っ赤な果実の夏物語」ブルーベリーのムース風ババロアとジェラードにかけた赤い実たちのソースの色がとってもおしゃれ。子育てにひといき,いらしてください。

5月29日(月)
「nakata.net」
 中田英寿の本 カメラ嫌いの中田ですがあまりにも場をわきまえない日本人の図々しさが嫌いなんだね。もし中田に会えたら?気をつけよう。

「寿司屋のかみさんおいしい話」 佐川芳枝 講談社
 泉に4年目でも「あやめ寿司」に行けない私。この本を読むと・・・続編もあり。

「蔭の棲みか」玄月
「夏の野千夜
 一気に読んだ芥川賞受賞作品。どちらも今ならではの内容。

5月22日(月)
今週の本たち。
「美しい老年のために」 中野孝次 海竜社
「九つの対話」 梅原猛 潮出版 
「一滴の力水」 水上勉 不破哲三 光文社
「えんちゃん」 中場利一 マガジンハウス
        
「一人の女」群ようこ 朝日出版
 「働く女へエールを贈る いつも仁王立ちの女の毎日を愛情込めて描く爆笑小説」というキャッチコピーに読んだ一冊。その通りでした。40代ならわかります。仁王立ちの毎日・・・

 最後は大切に大切に残しておいたのに3時間で一気に読んでしまった「ミドリの猿」松岡圭祐 小学館 ¥1680
 ちょっと稲垣吾郎と水野美紀ちゃんがちらちらするけど早い場面展開にわくわく。私としては「千里眼」に一票かな?「ミドリ・・」は続になりそうな終わりだったから。

5月15日(月)
「主婦になりきれない女」 橘由子 ブロンズ新社 ¥1600 
 一見幸福なアッパーミドルの主婦の座を捨て独り立ちするにあたり,「東京で母子が食べて行ける300万円の年収」を得るための再就職の難しさと奮闘ぶりをエネルギッシュに書いた本。子供とのことももう少し書いて欲しかったが,2度も読んでしまったほどのリアル感。

5月8日(月)
 「永遠の仔」に続き,「千里眼」が黒木瞳,水野美紀出演で映画化に思わず「BINGO!」と言ったRUMIKOです。おはようございます。
 連休は2日ほど仕事でしたが,読書もたまりました。

「第4の神話」 篠田節子 角川 ¥1600 
 一瞬故森瑶子さんのことが書いてあるのかと思うほど一見華やかな女流作家の死に伴う彼女の心の底を探求してゆくものでしたが,ミステリーというほどの強烈な印象は受けず,キャッチフレーズの「人の心は一番ミステリー」が読むきっ かけづくりの一冊でした。
  連休の一連の若者の事件を思えば現実が一番スリリング・・・

「たらちねの奇妙キテレツ」斎藤茂太 黙出版 ¥1429
 自分の家族を通して「家族とは共存に耐える力を養う場」と言いきり,展開してゆく家族論。
 一方で,日本人はもともと集団で暮らす能力に長けていたから,そこで力を発揮できる,というのは個人を凌ぐすぐれたパワーとも言っています。これが一歩 間違えると「組織ぐるみの○○」になっちゃうんだろうけど。

「損するオンナ得するオンナ」 山田美保子 青春出版社 ¥1300
 P220「オンナが大変なのってどうも昔から・・・」という書き出しで「漢和辞典の女という部首のページを見てください。好きも嫌いも嫉妬も妨げるもみ〜んな女へん」と言ってるのが当たってる〜!!

4月24日(月)
「ダンデライオン」¥1900 
 久しぶりの翻訳もの。少年,少女のいまどきを描写して話題沸騰!ということでリクエストしました。全体が一章づつ登場人物のおしゃべり文体なので,「正直な心」かもしれないけど,ちょっと掘り下げてほしいかな?

「好きだけど嫌い」乃南アサ¥1400 幻冬舎
 めんちょこさんも好きな乃南さん,この本も面白い。年が近いせいかエッセイにはとても共感。『女の選択』,『同窓会』はとくにふむふむ。そうだよ!!と思わず叫びたくなるのが『思い込みと思い入れ』の箇所。

先週に引き続き借りた樋口廣太郎「だいじょうぶ!必ず流れは変わる!」 講談社¥1500
 折り返しの年齢を迎えた人に,これからの人生は若い時とは違い「やらなければよかった・・」という後悔より,「やっておけばよかった・・・」という後悔のほうがダメージが強くなる,といってくれてます。どこまでもプラス志向の樋口さん万歳!!

4月17日(月)
「女らしさ」という名の幸せ 伊藤緋紗子 講談社¥1400 
「江藤さんの決断」朝日新聞こころのページ 同社 ¥1200
を読みました。
 江藤さん・・・は江藤淳さんの自死に対する読者の投書ですが,これは結局世代論になっていってます。
 不可とするのはまだ生きる力のあるまたは育むもののある人生途中の若い世代,可とするのはわりとお年を召した自分もどのような最後を送るか考え始めた方,のようでした。これはあくまで人々の決意というか,意見と思って読むといいのかも。

4月10日(月)
「美と楽の縄文人」小山修三 扶桑社 ¥1524
 弥生人の稲作について,なぜ楽な狩猟の生活を捨てたのだろう?という疑問がよかった。もちろん食糧の一定量の供給のためだったんだろうけど,そのために定住生活が始まり,自然とのたたかいも始まったんだものね。その文化程度の高さを考えると縄文時代って幸せだったかも。もいちど行きたい三内丸山,クロマンタ。私って縄文人?

「少ないものでゆたかに暮らす」大原照子 大和書房 ¥1400
 リクエスト本だけど,木村家のものの少なさ(特に台所)ではもう見習うところはなさそうで・・・

「陰陽師 生成姫」夢枕獏 朝日新聞社 ¥1400
 安倍清明好きな人なら2〜3時間で読めます。新聞連載の時はまどろっこしいのできちんと読まなかったけど。

4月3日(月)
「神の子どもたちはみな踊る」 村上春樹 新潮社 ¥1300
 久しぶりの村上さんです。阪神大震災を骨格にして短編を書いてます。どれをとっても非現実的,叙情的なのが相変わらずの春樹ワールド。

3月6日(月)
 今「大坂学」 大谷晃一 経営書院 ¥1200 を読んでます。夫の異動先が大阪になるかと思って。今年がラストチャンスです。子どもは高校,親まだ元気。わたしって大阪合うと思うの〜。と言ってたのですが。次の異動のときはまた状況が変わっているはず。
 先週は「白漣れんれん」と中谷彰宏の本2冊を読みました。林真里子はこれで女流小説家になっちゃったな。それまでの軽味が残って欲しいな・・・中谷はお金と時間とサービスの本です。

2月14日(月)
 連休のわたしはご飯,おやつの合間に「『洗練』の法則」(光野桃 講談社),「全身サービスマンで行こう!」(中谷彰宏 PHP)「俺たちの老いじたく」(弘兼憲史 詳伝社)「コモンで街をつくる」(宮崎檀 丸善)を読み,イタリアマダムのように?せっせと台所を磨き,模様替えし,ぺぺでの接客?を考え,自分達の老後を考え,まだ見ぬ家の設計を考え,結局最後にサッカーを見て終わったのでした。

1月31日(月)
 今回は古いですが,「私の骨」高橋克彦 角川書店¥1400がおもしろかったです。おどろしい短編集。東北が舞台(小説でもこう言ってよいのか?)なのも親近。
 次の子はともかく,今の子ともスキーは御無沙汰です。大館でとり憑かれたように(高橋克彦風)行ってたのがうそのよう。年々スポーツから遠ざかり・・・反省

1月17日(月)
「親子でめざせ!ノーベル賞」 石田寅夫 化学同人 ¥1,800 
 子どもの頃気づいたらピアノを習ってた。子どもにもなんとな〜くピアノを習わせた。「なんでピアノ習うの?」という問いに今なら答えられる。『音楽を通して大発見に必要な感性を養うため』だったんだ!!ノーベル賞受賞者の中にかなりの確率で「芸術的な」親がいる。しかも絶対音感は,胎児(!)〜3歳までに育つそうだ。
 そして3歳〜入学までは「いかに多く自然に触れ,本を読んでもらえるか」で子どもの心の豊かさが決まるらしい。人間は自然の一部だから。本を読んでもらえることで「次はどうなるのだろう?」と自然に考えるようになって将来の頭の中の「展開力」が決まって行く。もちろん昔の親が今みたいに早期教育をしたわけではなく,自然にこう育てた結果がノーベル賞だったんだろう。うちにもう幼児はいないが・・・

「子別れレッスン」 斎藤学 久田恵 学陽書房 ¥1,500 
 子育てのゴールは人生を生きるために巣立たせること!このゴールから逆に見ていけば自然と社会に出るのにしちゃいけないこと,わきまえておくことを教えるのは簡単さ!!
 そして目からうろこは「動物の中で老いた親を世話するのは人間だけだ」というフレーズ。本能としてはインプットされてないことなのね・・・
 そしてまた幼児に戻ってしまうけど,『自分は大切にされている』という自己肯定が持てるのは1歳半ぐらいだそうです。この自信がうまく育たないと大きくなって批判や忠告がいちいち「致命的な攻撃」に聞こえてしまう。だから防御のためにキレる,という結果を生むらしい。その他この本は是非御一読を!の一冊です。

「一人勝ちの経済学」 大前研一 光文社 ¥1,600 
 タイタニック,宇多田ヒカルなどのメガヒット商品について,メディアあってのもの,とずばり。
 歴史観として,江戸300年の歴史を作った経営者としての力,交渉術に長ける為政者,開明思想の持ち主でいながら政教分離により西洋の植民地思想から日本を救った立役者徳川家康を尊敬する,というのは大河ドラマとの・・・か?また開国にあたっての植民地化を防いだ,という点で井伊直弼を尊敬しているとか。
 「一人勝ち(メガヒット)」の虚像に踊らされることなく,誰にでも公平に与えられた24時間という一日の時間を一年,十年どう使い,自分に投資するかの選択力を養おう,とまとめています。ごもっとも。

「養老孟司対談集 脳が語る肉体」 青土社 ¥1,600
 第一回目の対談で「今栄えている陸上の動物は,昆虫やクモなどの節足動物と人間などの脊椎動物である。その違いは昆虫の固さと,哺乳類の柔らかさ。そして脳も同様で,昆虫はハードでワープロ,脊椎動物はソフトな脳で,学習が出来るパソコン」というたとえかたが傑出していた。難しい話題をわかりやすく言ってくれる人って本当に頭がいいと思う。長くてすみません・・・
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