RUMIKOの読書日記

2013年
カウンター設置 2003/02/11

 

12月21日(土)

今年最後の日記になるかな?の思いで偶然いい本のご紹介。長くなりますがお読みください。年の終わりにこの本を読めて良かった!本というのは値段じゃないわね・・・どうぞ皆様良いお年を・・・・来年の初めはアンテナピピピ、Kさんに借りた「ロスジェネの逆襲」から、の予定です!

「ヒア・カムズ・ザ・サン」 有川浩 新潮文庫 ¥490+税
バラエティ豊かな作品を生み出している人気作家有川さんの超能力者を主役にした変わり物の一冊。しかしそこは有川さん、今流行の戦い物にせず、主人公も力を使い過ぎることなく、タイトルのように穏やかで温かみのある、恋愛・家族小説になっている。さぁ、ここでも見つけた大好きな部分をご紹介、と思ったら、ビンゴ、あとがきで脚本家の岡田恵(この字でなくてすみません)和氏(「阪急電車」「県庁おもてなし課」の映画脚本を手がけてます)も同じところに線を引いた=大好き、と言っていて嬉しい。長いけどまずは引用。嘘で固めた父の姿に心傷つくカオルに上司が言うところ。p221「一足飛びに親を許すなんて、なかなかできるこっちゃない。許す前にいっこ段階が要るんだよ」「段階って?」「親を諦める」(中略)「親は立派な人であるべきだっていうのは、子供の幻想だ」(中略)「親も単なる人間だ。人間は迷うし間違うし卑しい。親だって迷うし卑しい。そういうもんだ。諦めろ」そして岩沼はにやりと笑った。「そのほうが楽だぞ。自分が親になったときを考えたらな」(中略)「こうしてくれたら許せるのに、こうだったら許せるのにってのは子供の側からは正当な言い分だよな。だけど、親のほうがガキだったら仕方ねえだろ。だから丸ごと諦めるんだな」これって介護の世界でもあてはまるんです。たまに来る子供は立派で厳しかった親が何も出来なくなってきてるから腹立つんです、怒るんです。こんな現場をたくさん見ました。親子だからすさまじい。親をただの老人として見ればよく一人で暮らしてる、と思いこそすれ腹立ちませんぜ。ただここで大きなジレンマがカオルを襲う。p228「ねえ、あたしは何も悪くないのに、どうしてあたしが折れなきゃいけないの。親を諦められないのは大人じゃないかもしれないけど、何も悪いことをしてないのにどうしてあたしだけが大人にならなきゃいけないの。」そうそう、カオルの年ですんなりこれは難しいよね。私もそうでした。それも現実。さぁ、結末は?


「凛々乙女」 小林聡美 幻冬舎文庫 ¥457+税
軽妙洒脱な雰囲気を漂わす、というのは小林さんの外見で、日常の内心はわりとどきどきしてるんやな〜、と面白がりながら読了。小林さんそっくりの母・姉・姪で行ったTDL。姪がパレードをすっかり気に入って、休むことなく、まるで何かに憑かれたように踊り狂っている(p42)様は、先日TDSデビューで初めてタッチしたのがなぜかデイジーでそれ以来デイジーファン、という孫にそっくりで笑える。またp152大島への仕事での小林さん曰く「阿鼻叫喚お座敷天ぷら地獄絵巻」が悶絶爆笑。

12月3日(水)

「そして父になる」 是枝裕和 宝島社文庫 ¥657+税
ご存知の通りカンヌ映画祭審査員賞受賞作。たしかに養子縁組が普通の外国では考え付かないテーマだったのかもしれない。そしてもちろん読む前に映画も見ました。その映画を一緒に見たKさんより借り。見た後だから福山・尾野夫妻、リリーフランキー・真木夫妻が本の中で動く、動く・・・そして哀しい私の頭は他の登場人物の配役は殆ど失念。ネットで今さら確認したりして・・・・ビンゴで現実でも取り違えが話題になってるからさすが。


「案じるより団子汁」 小林聡美 幻冬舎文庫 ¥495+税
こちらは本好き、映画好きのSさんより借り。初版が平成12年なので新婚話も出てくるが今や・・・TVや映画でも独特のキャラと立ち位置を確保している小林さんとゲストの対談も痛快で頭の良い人だなぁ・・・とつくづく思う一冊。座右の銘は「流れる水は腐らない」だって・・・・いいぞ!


「オリンピックの身代金」上下 奥田英朗 角川文庫 各¥750+税
奇しくも文庫化されたのでいそいそと買いに行ったらTV化ともあり。でも放映前に前篇しか読み終わりませんでした・・・犯人役の松山ケンイチってどう?読んだ人に問いたい。まさか青森出身だから安易に選んだのではないよね、テレ朝。夫には哀しくなるから読まないほうがいいよ、とまで言ってしまった程前回の東京オリンピックでの出稼ぎの人達の悲哀が・・・・そしてそれを超えても直、人々は初のオリンピックを待ち望んでいる様子、そしてどんな理由であれ今オリンピックを妨害しようとするのは全国民を敵に回す、というのが本作のテーマでもあり、もしかしたらTV化もこれから来るオリンピック開催へのなにか大きな力か?とまで深読みしすぎ?p280「それでも田舎は貧しいままです。富は東京に集中してます。利益を中央に吸い上げるための仕組みが、着々と出来ているということなんじゃないでしょうか。」という国男に対し、相棒となった村田が「おめはすぐにそう言うけど、東京がながったら、日本人は意気消沈してしまうべ。今は多少不公平でも石を高く積み上げる時期なのとちがうか。横に積むのはもう少し先だ」というところ、それから今まで石は横に積まれたか?そしてこれもオリンピック東京開催に向けてのテーマとなってゆくのか?何度も警察の追跡を間一髪で逃れてスリルを味わいながら結末の行き着く先は?TVでやっちゃいましたけど、読んでも楽しい。

11月12日(火)

「猫弁」 大山淳子 講談社文庫 ¥629+税
TV化された、とのことであるが残念見てません。(主人公は吉岡秀隆君だったみたいでぴったり)弁、とつくからには弁護士なのだが、「天才」というより「情に厚い」弁護士、という方が妥当な婚活弁護士百瀬の事件とあたたかいストーリーで2時間枠にぴったり。


「おとぎのかけら」 千早茜 集英社文庫 ¥480+税
例の高城シリーズを始め、いつもユニークな本を貸してくれるKさんより借り。西洋童話を現代に置き換えることで浮かび上がるざわわな世界、ということではあるが、自分的にはやはりハッピーエンドな「金の指輪」が好きかな。「誰も知らない」を思い出す「迷子の決まり」もすごいが。あとがきで作者が語る『大人になってゆくにつれ人類の歴史は残酷で理不尽ということがわかって改めて西洋童話を味わえるようになった』というのが本作の生まれた動機なのだとわかる。同じくあとがきにある『本当に幸せになれたのは誰か?』がキーワード。

10月20日(日)

10巻全部やっと読み終えた失踪課高城シリーズ。12年かけて調べ続けた娘の謎がここで終末を迎えました。哀しい結末でしたが読んですっきり!

「闇夜」 堂場瞬一 中公文庫 857+税
娘の失踪が殺人事件だった、という形で解決(実は犯人探しが始まるシリーズににもなっていく)したのが前作ラストだったが、本作では、それと同じ幼女失踪が連続して起こる。そしてここでも職員の私生活にスポットライトが。しかも、娘失踪の室長、父失踪の六条とは違って母との永遠の別れの愛美だが。前出二人は失踪だったから戻ってきたが愛美は永遠に母と別れるから喪失感が違うはず。


「献心」 堂場瞬一 中公文庫 857+税
10巻やっと読み終えました〜!ついに決着娘の事件。と共にきちんと向き合うのに12年かかった、ということで。そしてそれと共に高城も人事異動の対象に?そして事件の舞台は秋田県に?と思いきや、すぐ盛岡に(涙)。そう、これでは最初の捜査次第で解決できたことかも、と思うが、少なくとも犯人は綾奈ちゃんを殺した罪の意識を12年持っていたので読後高城の気持ちに添える作品。高城再生の一冊。

10月7日(月)

父の23回忌で埼玉、84歳の母はやっとやっとこの日を迎えた緊張からか?朝からハイテンション(秋田弁で言うと「はかはか」して)で終了後の夜は早々と高いびき、久しぶりに会う我が夫も「介護認定受けた方が・・・」といつになく専門用語が出るほど。お寺さんからは「次は27回忌ですね」と言われ・・・

「波紋」 堂場瞬一 中公文庫 857+税
まだまだ続く失踪課シリーズ。今回はこまちの往復で冊数を稼ぎ・・・失踪した人が家族、、犯人などのシリーズを経て、ついに5年前の失踪者を探すケースが・・・でもそのおかげで高城自身の過去とも向き合う決意が出てきてここからは次も読み進めたい、と思わせる一冊。これまでは単発ドラマ向けと言ってもいい感じだったけどこの本からは連続ドラマとしても楽しめる、ということ。


「遮断」 堂場瞬一 中公文庫 857+税
室長娘の失踪に続き、今作品は職員の父が?で、、ラストでその責任を感じてお嬢デカ舞ちゃんが辞表、というところが小説ですよね。こうもまぁ身内に事件が続くわけは実際は無いでしょうから。でもこれだけシリーズを読み続けるとどの登場人物も私の頭の中で流れるように動いていくところが快感。法月の異動に続く舞ちゃんの退職に至る経緯をたどる一冊である。酒とタバコはやもめなら仕方ないか、と思うが何度詠んでも彼の食生活だけはこれでは危ないよ、と言ってあげたくなる。


「牽制」 堂場瞬一 中公文庫 857+税
この2文字タイトル、それぞれに読んだ後に納得、のタイトルだが、「牽制」の「牽」は書けない(涙)今まで書いたこと無いもん、とか思いながら読了。今度は高校球児の失踪。元プロ野球選手だった醍醐に光が当たる。というより専門領域、ということで、彼が熱くなる。前作で退職した舞ちゃんもなぜか強運だったが法月の後任に異動してきた田口の強運振りが面白い。そして本作でついに娘の失踪事件に幕が・・・・

9月24日(火)

「邂逅」 堂場瞬一 中公文庫 ¥857+税
失踪課シリーズ。警察側の登場人物は同じだから安心して読了。今回は大学理事長の失踪。解決に向かって分厚いけれども一気読み。高城が少しずつ周囲の同僚を理解してゆくところも楽しめる。


「漂泊」 堂場瞬一 中公文庫 ¥857+税
失踪課高城氏シリーズも4冊目。まだまだ続きます。これは割りと早くからからくりがわかると思う。少しずつメンバーのキャラも立ち始めると共に仕事への心境も変化してゆく様子を楽しめる。事件の解決と職員の成長を楽しめる、というところかな。面白いのは「雪虫」で出てきた鳴沢了の噂が語られるところ(p、75)。そうか、やはり辞表は出しており、その後警視庁に入り直したのか、とこの本で納得。じゃないとシリーズ続かないもんね。


「裂壊」 堂場瞬一 中公文庫 ¥857+税
まだまだ続く失踪課高城シリーズだがこれが一番面白く読み。なぜなら失踪したのが室長のクールキャリア阿比留さんだから。母であろうとする室長とspれを拒む娘の確執が過去と共に明かされ、ここまで秘密にされてきた阿比留さんの過去が明かされる、が警察組織っていうやつは・・・・この本でも鳴沢了の話が出てくる(p345)のも面白い。

9月4日(水)

「民王」 池井戸潤 文春文庫 ¥620+税
綿密な構成だけど読後もやもや、と破天荒な設定だが読後すっきり!とではどちらが好きか?良い、悪いではなく好き嫌いで判断させていただけば私は後者であり、まさしく本書がこれである。そのびっくりの設定のおかげでそれぞれが進むべき道を見つけてゆくのを一緒に追えてお薦めの一冊。でもその破天荒さと題名に正直最初伊坂君の本だったっけ?と思い違いしたほど。半沢シリーズとは一線ですから。


「相剋」 堂場瞬一 中公文庫 ¥857+税
失踪課シリーズをどーんと借りたので、読書日記はしばらくこのシリーズになると思います。2作目は主人公高城と似たケースで娘が行方不明になってしまう。が違っているのは、父親が探そうとしていないところ。というより行方不明、と認めない。もちろんそこが事件の一番のポイントなのだが。いつものメンバーの動きはもちろんだが、ラスト近くに出てくる搬送先の病院の医師がカッコいいぞ。

8月18日(日)

「蝕罪」 堂場瞬一 中公文庫 ¥857+税
刑事物、推理物、ホラー、エンタ系好きの友人Kさんより借り。ドラマ化したものだけに帯に並んだキャストを頭の中で動かしながら読了。失踪人を探すシリーズなのでラストまで失踪人は明かされず、主人公と他の刑事とのやり取りが分厚い一冊に展開されるが、登場人物と共に走りながらスピード出して読める一冊。そしてこれから始まるシリーズは主人公の再生の物語でもあるのでこれを読んだら次、って行きそうな一冊でもある。


「雪虫」 堂場瞬一 中公文庫 ¥857+税
これもまたKさんより借り。Kさんはもちろん「蝕罪」のシリーズ、こちらのシリーズを揃えている。シリーズ第一作とのことだがいきなり同業者の父、祖父がらみの事件を扱ってしまう鳴沢了。こちらは自らを刑事になるべくして、と思う独身。だが解決した暁には刑事を辞めた事になって初恋の女性に告白してるがどうなる?このあとのシリーズ?もしかして私の読み間違い?だって自ら「俺は刑事に生まれた」まで言ってるんですから。ストーリーは犯人の命を賭けた50年後の復讐というのが哀しい。


「世界で一番長い写真」 誉田哲也 光文社 ¥552+税
今までの青春小説がまたまた若返り、ついに中学3年生が主人公である。そのくせ台詞回しが大好き佐藤健君を主人公に動かしてしまっている私。さすがに彼では無理なのに。ぼそぼそとした感じが向いている気がして・・・あるイベントに向けて成長してゆくちょい弱男子が描かれている。いや、男子の目から見たらみんなこんなもんだぜ、かな?従姉妹の温子さんことあっちゃんが疾風ガールのヒロインを思わせていきいきしていて大好きな一冊。

8月4日(日)

「るり姉」 椰目美智子 文春文庫 ¥600+税
文庫化を待ちかねて即購入。でもすでに4刷です。入学祝に図書カード1万、3万くれる叔母さんて個性的だが嬉しい。親とは違ったポジションで愛してくれる大人の存在って本当に成長期の栄養なんだなぁ・・・としみじみ読める一冊。


「神様のすること」 平安寿子 幻冬舎文庫 ¥600+税
アップする前に感動した私はその日会った友人がこれからいくと言うので、県立図書館で借りるようにお薦め、即借りたとメールあり、というほどの一冊。平さんといえば女性へのエール、というイメージだったが私は初めて家族(親)を扱った本を読みました。表紙にも超私小説、とあるが、ミドルにして親あり、の人に是非ともお薦めの一冊。自分自身が送った人びとに重なってもいるし。平’sママの描写も我が家の、というより昭和初期生まれの母達に重なって共感を通りこし自分と母になってるし。貸しまくりそうな一冊で、貸す人々の顔が次々を浮かぶほど。今夫も読んでくすくす笑っているし。どこで笑えるんだろう?平さんの母親描写が秀逸で、たとえばp87「人と比べてダメなところを叱られる。おそらく母は、そうやって育てられたのだ。」ってところも、今だからこそその子の個性をだの、」「のびのび」だのというけ、昔は矯正教育だったものね、と思えば納得だし。

7月19日(金)

埼玉分の続きです。いやぁ、それにしてもどれも傑作だったからすごくラッキー!体はぼろぼろでも心は充実・・・?あ、最初の一冊は埼玉に行く前にお借りしたものですが、これもまたすごく良くて・・・

「レインツリーの国」 有川浩 新潮文庫 ¥400
一緒に「図書館戦争」を見に行ったSさんより借り。本作は「図書館戦争」シリーズ第2作の「図書館内乱」とリンクした作品だそうだ。(残念ながら「内乱」は読んでないのでリンク度がわからず、すみません)妻夫木君と柴崎コウちゃんの名作ドラマ「オレンジデイズ」を思い出させるピュアラブロマンスで、関西弁の伸ちゃんだから救いのある作品になっていて、これが¥400って安すぎ!と言いたい一冊。こんな薄い本なのにきちんとあります名せりふ。p149「だから私、ああいう人はもう同じ人間だとは思わないんです。」に共感することしばしば。そう思うと意外と心静まるんだよね。そしてp166「女性がキレイになろうとせんのは犯罪や(中略)女の人はやっぱり容姿のレベルに関わらず、身綺麗にしてるほうが絶対得する。」って、この年になると、そうや、身綺麗にしてると店とか行ってもきちんと対応してもらえるんや、とつくづくわかるから共感と反省やね(って突然伸ちゃんのように関西弁です)。これは中年以降の男性にも言えるね。


「オー!ファーザー」 伊坂幸太郎 新潮文庫 ¥750
なんと一気読み!伊坂さんがあとがきで心配してましたが、大丈夫、楽しませていただきました!「父親が4人、でもそれに順応している素直な由紀夫君」が好感。映画化も決まっているらしく「重力ピエロ」に続き岡田将生君が主役らしいが素直な感じが合ってるわ。でもさて、4人のパパを誰がやるのかな〜のほうが注目。それに多分もう高校生役は・・・?やるかな?(私は嫌いなタイプの女だけど、これって多分自分が女子高だったからこういう男女高校生の姿が理解できないんだろうな、と嫌いの理由を分析。女友達より男といる多恵子が嫌いなだけ)多恵子のポジションはさらっと演じるの難しいぞ〜、きっと。好きを前面に出しても、まとわりつきすぎても駄目なんだぜ、と。って今から映画を見に行く気分。妄想キャスティングをまたまた本を貸してから仲間と盛り上がろうっと。そしていつtもある伊坂名文は鷹パパの一言。p165「あのな、大人の役割は、生意気なガキの前に立ち塞がることなんだよ。煩わしいくらいに、進路を邪魔することなんだよ」ってタフな大人の一言だなぁ・・・


「松浦弥太郎の仕事術」 松浦弥太郎 朝日新聞出版 ¥600
一言でまとめるなら松浦さんは矜持を持って仕事をしている、ということなのだろう。シンプルに。若い人に読んでもらいたい基本の書とも言える。以前NHK「アサイチ」でも別の人が同じことを言っていて感心したのだがp214お金を使うにあたっては「浪費なのか、消費なのか、豊かさへの貯金(TVでは投資と言っていた)」もシンプルで分かりやすい。社会に出るにあたっても「感じの良い人になって運をひきよせよう」と実にわかりやすくお薦めの一冊。


「野心のすすめ」 林真理子 講談社現代新書 ¥740
林さんの自分史は同時代人として理解はしているが、創作、生き方、美への努力は好感が持てるものだったので、その原動力が野心である、と言い切った表題が若い世代に送りたい一冊。って前述の松浦さんとどっちなんじゃ!と若い人に怒られそう。自助努力の大切さを具体的に語ったp81周辺の「新規まき直し」や出口が無くて暗く沈んでいる「止まっている不幸」。同じ不幸でもより欲していることがわかっていてそれが満たされていない「走っている不幸」のほうが走っている分だけ努力したら見切る、諦め、新規まき直しができるから良いなどのお言葉は人生の先輩としてタフなお言葉で共感。


「カッコウの卵は誰のもの」 東野圭吾 光文社文庫 ¥648+税
スキーヤーが主人公だったので「白銀ジャック」を思い出しながら読み。北海道の冬は分からないが、友人がいた関係で何度か訪れたことのある長岡も重要な舞台になっていて、架空のクラウンホテルはきっと友人が結婚式を挙げたGホテルかもね〜とか思い出しながら読了。タイトルは緋田父娘と思って読んでいたが、もう一組の親子鳥越パパが息子に対しての思いだったので更にしんみり。p366「才能の遺伝ってのはさ、いわばカッコウの卵みたいなもんだと思う。本人の知らないうちにこっそりと潜まされているわけだ。(中略)でもさ、そのカッコウの卵は俺のものじゃない。伸吾のものだ。」は親として心に留めておきたい一言。あらら、次に読もうと手に取った初めての作家椰月美智子さんの「るり姉」だけど彼女のほかの作品にも「かっこうの親もずの子供」ってあるし・・・

7月18日(木)

がやがや広場で書いた通り埼玉に長期滞在、電車往復で本を山ほど読みました。実家にはDVDもパソコンも無いので夜は読書しかなく・・・・しかも電車往復一時間も大きい・・・暑かった埼玉・・・

「オレたちバブル入行組」 池井戸潤 文春文庫 ¥657+税
奇しくも今期からTBSでドラマ化されてびっくり!NHKでも「七つの会議」とやらがドラマ化!ということで来てる?池井戸さん!「シャイロックの子供達」でも銀行物ですごく面白かったが溜飲が下がるとかこの事か、と思われる痛快エンタ。半沢の起死回生の瞬間に向けて一気に読ませてくれる。これから原作と出演者の違いなどを見られて楽しみ。ちなみに「リーガル・ハイ」で魅せてくれた新婚堺くんはぴったり!さぁ、続きの2冊も買わなくちゃ!と思うお勧めの一冊。


「オレたち花のバブル組」 池井戸潤 文春文庫 ¥657+税
そして私は大宮三省堂に買いに行きました。堺君の演技を思い浮かべながら読みきってしまった〜!「リーガル・ハイ」ならぬ「バンカーズ・ハイ」ってところかな?今回半沢が回収する額は更に膨れ上がりましたがp343「勝負に勝って試合に負けることにならなければいいが」という上司のつぶやきのごとく第3シリーズを期待するような終わり方ではある。それでも「入行組」に続いて読後感が爽やかなのは池井戸さんの持ち味。2冊読んで分かったことは何故ドラマのタイトルが「半沢直樹」か、ということ。「バブル入行」にしちゃうと堺君では若いからかも。でもせりふとか目つきとか堺君のはまりです。ラストの「ふて腐れているだけ時間の無駄だ。前を見よう。歩き出せ。」って全ての人へのエールに思える。

6月23日(日)

「きりきりかんかん」 阿川佐和子 文春文庫 ¥457+税
初出は1991の文春、ということは20年以上前の阿川さんである。お父様もお元気で執筆に励まれ、怒り・・・でも内容はいつの時代も面白く読めて共感の一冊。そして阿川さんのテンパリ具合はやはりお父さんの・・・と思わず笑ってしまう。前回日記同様Sさんより借り。


「模倣の殺意」 中町信 創元社推理文庫 ¥740
誉田哲也さん同好会?のKさんより借り。いやー、創元推理って同じ文庫でも高いのね〜が一番の驚き。日記にアップしてから気づいたんだけどね。読み終わるとタイトルの意味が理解できるが、AとB交互に登場人物が語るという苦手な形式に翻弄され、なかなか真相を理解できず、これは一気読みしなければいけなかったな、と自らを反省する一冊。

6月3日(月)

「おいしいおしゃべり」 阿川佐和子 幻冬文庫 ¥533+税
Sさんより借り。若い頃阿川さん、檀ふみさんは羨ましい存在だった。人気作家を父に持ちTV、エッセイで活躍する姿はタレントさんとは一線を画した知的さが世のおじ様たちにも好まれたのだと思う。本書は10年以上前のものだが今読むとちょっと余裕で読める自分がいる、ということ。この年齢になると誰かのおかげで幸運、じゃなくても幸運は自分の手で引っ掴む、とわかるからよね。


「私の家では何も起こらない」 恩田陸 MF文庫 ¥590
ストーリーテラーとしての恩田さん本領発揮の本、文庫化を待ち早速購入。最近の恩田さんは主人公の不思議なパワーもだが「地の力とそこにある見えないものの力」をよく書いている。そんな作品に浸っていると身近にある地鎮としての神社や祠が浮き上がるようにここかしこに目に付くようになる。待ってました!の一冊。祖先や子孫とのつながりを「系図」としてではなく「上書き」という表現をしたところが斬新。

5月29日(水)

「チャコズガーデン」 明野照葉 中公文庫 ¥629+税
離婚はしたけど高級マンションをもらって半年働かずに暮らせるヒロインは一見「勝ち組離婚」だが、心の中は複雑で世に言う「引きこもり」になってるヒロインがマンション管理のトラブルのおかげ?で他住民との交流がいやいやながらも始まり、仕事も再開し、元夫との新しい関係も・・・最上階にひっそりと住む謎の老女の顔を想像しながらヒロインと一緒に楽しめる一冊。いつも新しい情報を見つけ上手なKさんより借り。


「陽だまりの彼女」 越谷オサム 新潮文庫 ¥514+税
松潤と樹里ちゃんで映画化が先に分かっていたので予習読み。読みつつ二人が本の中で動き回ってしまうほどヒロインの表情など樹里ちゃんそのものだね。恋愛小説とは言いつつ、ベタつかず、ドロつかず、それでいてやはり素敵なファンタジーに仕上がっていて秀逸。こりゃ映画も楽しみだわ。とくにラストあたりはどのように映像化するか、が見所。

5月13日(月)

「さよならドヴュッシー」 中山七里 宝島社文庫 ¥562+税
「このミス」大賞受賞作。音楽をこよなく愛するSさんより借り。まさか犯人が・・・だったなんて!という奇想天外なラストが秀逸。ずっと「あたし」が語っているからだまされてしまうのね〜。それにつけてもピアノ演奏への詳細な記述が驚き。あまりにすごすぎて役者が思い浮かばないほど。って映画監督か?


「銀座缶詰」 益田ミリ 幻冬舎文庫 ¥457+税
本は友を呼ぶ、といつもこの場で語っているが、今回はびっくり!ちょうど購入リストに入れていた本をSさんが貸してくれるとは!ということで喜びの一気読み。西村玲子さん、大橋歩さんなどなどイラストレーターのエッセイってどうして面白いのかしら?エッセイの文量とイラストで場面を切り取る力がマッチするからかも。そして日常を上手に切り取る視点と感性なのかな?自分より少し若い益田さんの姿を「そうそう」とちょっと大人目線で見ながら仕事と人生をうまく楽しめる姿に感心しながら読めるやはり「買いお薦めエッセイでした。

4月27日(金)

「菅江真澄図録集 秋田の風景」 田口昌樹編 無明舎出版 ¥2940
前出の「手帳・・・」同様NPO読書会にてTさんより借り。約3000円の高価さはなかなか買うまで決意がいるもの。真澄の歩いた昔の秋田の風景画、絵と現代文解釈付きで味わえる貴重な一冊。行ったことあったり、知ってるとこも結構出ていて(近いところで通り町p69、天徳寺p72)興味深く読み。ただ残念なのは、先に見開き2ページで文章解説、次に絵が2枚出てくるという編集。文と絵を見開きにするほうが味わえるのでは?


「小さいおうち」 中島京子 文春文庫 ¥550
去年好きになって人に薦めまくった中島さんの出世作。直木賞受賞作です。文庫で買ったら帯に山田洋二監督で映画化決定、とあったがどんな切り口で映画にするのかは実は難しい作品だと思う。映画だと一人¥1800だからね。高齢者を当て込んだような前作の「東京家族」みたいになったら嫌だなぁ・・・女中のタキちゃんが若奥様の時子さんと過ごした第二次世界大戦前後を描いた昭和懐かし小説。p54、p282で遠縁の店の名前が出てきたときにはびっくりするやら嬉しいやら。ちょうど帰省で実家に持って行っていたので外出であった叔母や従姉妹、母に見せたら、従姉妹や母はそこで働いたこともあるので感慨もひとしお、大盛り上がりでした。思いがけず中島さんありがとう、って感じ。


「逸脱」 堂場瞬一 角川文庫 ¥700
反町隆、比嘉愛未、ムロツヨシでTV化されていたのね〜、と帯から情報。いつも触発される本を貸してくれる友人より借り。彼女は娘さんが近くに住んでいて母娘で本好きなので若い新しい目線の本を教えてくれていつも感謝。誉田哲也も早めに発掘できたし。そしてこの本、反町にぴったり!と思わせる内容。自分と似たタイプの犯人を追い詰めながら澤村(反町君)の過去もあぶりだされ、地道な捜査とプロファイリングという新しい手法で犯人に迫る過程を楽しみたい一冊。

4月1日(月)

「コットンが好き」 高峰秀子 文春文庫 ¥724
自分の好きなものに囲まれる暮らしのシンプルな豊かさを味わえる一冊。いやぁ、現実は結婚式の引き出物の食器や和洋混ざりこんだ雑貨に囲まれて息をしているわけであって。もちろん高峰さんのような暮らしをしている人もいるが、うらやんでも仕方ないので美しいもののカタログとして味わえばいい。もともとそっけないほどのさばさばした暮らしのエッセイは読んでいたが、自分も年齢を重ねて読むと正月の章などは少し違和感が感じられ、そうか、そうやってこの世代の人が手放してきたのか、と淋しく思うから不思議。不要なものは増やさなくてもいいけど、季節や節目を味わうのもいいもんだ、と思う。


「手帳Hacks!」 Workhack project 技術評論社 ¥1380
Tさんより拝借。文具大好きな私は手帳も大好き。年末に新しく買って、そこに来年の決まっている予定や家族他の誕生日を記入している時は、来年はどんな年になるんだろう?と妄想のひととき。著者もイマドキで「宇田川裕さんを中心としたコンテンツプロジェクト集団」というのもご利益ありそうな一冊。モレスキンやクオバディスなどのメーカー名を初めて教えてくれたのが働き始めた娘だから頼もしい。手帳に付箋を入れておくというのがすごくいいアイディア。結局個人の状況と使いやすさに帰するのだが、そこに至るまでの記入のノウハウや目標を実現するための心得などが書かれていて興味深い一冊。

3月29日(金)

いやー、3月も終わり近く、ようやく家周辺の雪も消えました。この冬は長かったなぁ・・・彼岸の埼玉ではちょうど今年は桜の開花にばっちり!旧友と待ち合わせたのが上野駅だったから公園の桜と人がむせかえるほど。さぁ、細長い日本、遅ればせながら東北にも桜が来てくれる事を期待。

「夜の底は柔らかな幻」上下 恩田陸 文藝春秋 各¥1600 
せっかく高価な?単行本で買ったのだから大事に大事に・・・と思っても面白さに引き込まれぐんぐん読み進むのは嬉しいやらもったいないやら・・・また恩田さんの世界に会えた、と思えるパワーアップの上下巻。巻末の少年のせりふではないが、確かに今までの常野の主人公がそれぞれの場所で「ソク」になっているかのように感じられる。そしてまた出てくる名言「みんないっしょに、同じ月を見ます。」ここでページが終わってじーん、とした少し後に次のページのラスト2行でこの物語の世界が完結して秀逸。最強の実邦ちゃんのパワーは今回は「途鎖」が四国を彷彿されるのとともに「死国」「黄泉がえり」「SPEC」といえば力の程がわかるでしょうか。背景は「ネクロポリス」舞台装置は「禁じられた楽園」。刊行にあたり恩田さんが新聞で自分も好きな作品である「イサオ・オサリヴァンを探して」みたいな作品、と言っていたが、私も「イサオ・・・」は頭の中で主人公をオダギリジョーにして読むほど惚れ込んでいたので期待感がますます上がっており。戦士が戦うためにすっと山に入っていく姿が確かに。


「国境事変」 誉田哲也 中公文庫 ¥686
「ジウ」もそうだが誉田作品に限らず、在日を含め、日本にいる外国人を事件の関係者にすると凄絶で哀しみをはらんでくる。公安と警察のぶつかりあいを経て最後には陸自にも応援要請をし、そこの隊長が「国境事変になったのです」というまでのシーンが見所。読み応えある一冊。

3月9日(土)

「シャイロックの子供たち」 池井戸潤 文春文庫 ¥660
「空飛ぶタイヤ」も面白かったが、好評との噂に違わず面白かった。銀行を舞台にしたミステリー。本人が帯で「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」といい裏ベスト1、と言う通りである。他の本も読もうと思わずメモしてしまった。ご存知シャイロックは「ベニスの商人」です。ハードワークなバンカーの姿に落涙の一冊。


「植物図鑑」 有川浩 幻冬舎文庫 ¥686
コミックにもなりそうな面白本。有川さんは結構映像化もされているのでこれもまた・・・?連続物でまとまりそうな作品。知ってる植物が多かったのでたしかに食べたくなるわ。イタドリ。昨日作ったフキと厚揚げの煮付け。これを読むと秋田はおいしいぞ!って自慢したくなる。けど去年10月やっと市になった埼玉の実家周辺だって子供の頃はたべられる植物たくさんあったはず。今でも近所のお宅では筍生えてるし(でももうすぐ道路になるので無くなるのが残念)。気になったのは「料理する」を「料り方」とか「料る」という単語にしていること。イマドキはこれで気にならないのかしら?

2月24日(日)

「残り全部バケーション」 伊坂幸太郎 集英社 ¥1400
第1章で、あれ、前に読んだことあるセリフが3箇所も・・・と思い昔の日記を検索。2008.7.27でアップした「Re-born」という7人の作家アンソロジーに出ていたじゃん、と発見。そして本書の後ろを見たら確かに初出でビンゴ!感性にビビッとくる文章は変わらないのね〜、と懐かしく読む。ここに出てきた岡田の巻き込まれ方ってその後の他の作品にも通じている。五章からなる短編集だが、この章で溝口に罪をなすりつけられて消えた(消された?いや実は・・・?)岡田への思いを最終章でまとめてゆく構成がやはり面白く、貸してくれた伊坂同好会秋田支部(自称)仲間のSさんが「久しぶりに一気読み!」と言ったとおり。4章では子供時代の岡田が出てくるが、その頃にお互いに知らずに出会っていた溝口(と第5章を読むとわかる大人の男)が、p161(20年前の設定だから携帯がないので)「そのうち電話を持ち歩く時代が来るぞ、なんて息巻いてるけど(中略)外で電話で喋るくらいなら、直接会いに行くっつうの。(中略)夢を見るよりは、自分の周囲の現実を見ねえと駄目だ。お前たちの前に現れてくるのは現実だからな。」とか、p182、(岡田君が転校し、弓子先生が退職して淋しい主人公のぼくが)「まさにその通り、私はまだ10歳だった。悲しみは忘れなければならない。残された時間がたくさんあったから。」などは良い場面。久しぶりの伊坂君に長文の日記な私。


「日々が大切」 大橋歩 集英社文庫 ¥650
久しぶりに手にした大橋さんのイラストエッセイ。LEEに14年間掲載されていたものをまとめている。雑貨ブームの魁の大橋さんに大いに影響を受けている私は今回夫にルームシューズを購入。この人の紹介する袋物やカバンもかわゆくて欲しくなっちゃうんですよね〜。

2月18日(月)

「誉田哲也 All Works」 誉田哲也監修 宝島社文庫 ¥648
出たか!って感じのこれまでの10年キャリアの集大成。作品映像化作品論に加えて姫川班の人物論も嬉しい。「インビジブル・レイン」を見た後だったし。竹内結子ちゃんもかつてのほんわか癒し系美人の枠を超え新たな強さを持った女性として美しく、たくましく描かれていていいです。


「吉原暗黒譚」 誉田哲也 文春文庫 ¥590
なぜ誉田氏が舞台を江戸時代に?と思ったが面白く読了。今風に言えば幼児期に虐待を受けた子供が多重人格を発症しての悲劇、というのがベースの物語。でもあとがきを見たら彼のデビューは2002年「妖の華」。2003年「アクセス」に続く3作目、とありそれならありか、と。しかも長い間入手困難の状態が続いていたそうでありがたや。そしてあとがきでも述べられていたけど今後の人物造型の原点ではある。

2月8日(金)

「九月が永遠に続けば」 沼田まほかる 新潮文庫 ¥629
「痺れる」に続いて同じ友人より借り。ショッキングなストーリーだが期待にたがわぬどきどき感でミステリーを味わえる。しかもこの作品、デビュー作にしてホラーサスペンス大賞を2004年受賞。まだ2作しか読んでないが不気味などろどろ感はお名前の「沼」にぴったり。ずぶずぶとはまっていきそう。っておいおいかさね言葉が多いぞ。それにしても雄一郎さん(ってヒロインが呼んでいるから私も)の治療方針は違うと思うがいかがなものか?来週に会う精神分析他に長けている友との話題にぴったり!治療というより執着なような?ま、あまりのないようにありえないことだが、映像化するなら服部父娘は生瀬勝久くんと剛力彩芽ちゃんでどうだ?


「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」 田幸和歌子 太田出版 ¥1400
ぽっかり街中にいる時間ができ(というよりあまりの雪に一度出たらまた戻って入出庫したくない、と思う我が家周辺。やっと今年冬最初の除雪車来ましたが、なんとわずかな部分をやらずに帰ったもんだから悲惨!このわずかな部分をやらずにってどうよ!)、図書館に久しぶりに行って新刊コーナーで発見。2時間で読了。これ一冊でNHK朝ドラの歴史がわかる朝ドラファンにはお薦めの一冊。あ、でも朝ドラとは言わず連続テレビ小説ですよね。ちょうど書いた時期的にか「カーネーション」にページを多く割いているが、わたしも綾野君、随所で見ていたけど髪切った横顔はおぉ!と思ったもんね。「マザー」ですっかり私に嫌われた?尾野真千子ちゃんもここで大好きになったし。ちなみに夫は「ゲゲゲの女房」の癒し系妻で朝ドラにはまり、「純と愛」は録画して見てます。今日はお父さん亡くなってしまったわ・・・

1月28日(月)

「生き方」 稲盛和夫 サンマーク出版 ¥1700
専業主婦となった身には「日々の仕事に邁進」とあると肩身が狭い思いで読んでいたが、僧侶の暮らしのところで、あ、ここだ、と思って安心。仕事だけでなく日々を誠実に、ということなんですね。中国で売れている話題の本、ということで夫が買ったが震災のことに言及してないなぁ、と思ったら初版が2004年。中国では経営者として成功した人の本、ということで売れているのね、きっと。とても読みやすい一冊。一日で読めます。


「君はポラリス」 三浦しおん 新潮文庫 ¥552
最強の恋愛小説、と帯にある通り、誰かを大切に思い、その人の為に強い心を持てる、という形を描いている点で本当にお薦めの一冊。どの作品もさりげなく手元に置いて日常に読み返す気になれる。「夜にあふれるもの」の中で、「キリストの墓」があるといわれる青森県戸来が出てきたが久しぶりで個人的に懐かしい東北の伝承。そうよ、東北は民話や伝承の宝庫、はまったわ〜、県北クロマンタ、大湯環状列石。心に残るのはやはり「冬の一等星」この作品だけでも立ち読みして欲しい作品(ってそれは駄目か)。短編集の作りとしては最初と最後の作品がつながっているのが嬉しい。こんな作品集が書けるから「まほろ・・・」につながるのかな、と感心しきりの一冊でした。

1月09日(水)

今年もよろしくお願いいたします。去年は初孫の出産イベント一色になるかと思いきや、後半に思いがけないことがあり、仕事はやめたものの読書量は伸びず反省しきり。今「ホテルニューハンプシャー」読んでますがこれまた一向に進まず、今日は夫は飲み会です。

「和菓子のアン」 坂本司 光文社文庫 ¥667
2011年の「心に残った本」1位だそうで。「心に残った本」ランキングもあるのね〜、と文庫化を待ち即読み。「本屋大賞」は売る側、「心に残った本」は買う側のランクだがさすが噂にたがわぬ面白さとほのぼのさで満喫。和菓子のうんちくも斬新でやはり「押せる」一冊。正月に娘に貸し、友人にも貸す予定がありけりの一冊。


「はるがいったら」 飛鳥井千砂 集英社文庫 ¥533
娘のお薦め作家なのでデビュー作を購入。去年は「タイニー・・・」と「学校のセンセイ」を読んでいる。一人暮らしをしたことはないが、好きなように部屋や家具を一から選び、自分のペースで暮らすとしたら(結婚での家具や調理器具の選び方に関してはあまりにも慌しく、現地調達や親の口出しなどで現在も不満が残り・・・)園ちゃんの暮らし方だって同僚にはちょっと異常と思われてるかもしれないけど見習う部分だってある、と娘Aの暮らしの乱雑さを見てて思うがこれが精神的なところからきていたとしたらやはりこの姉弟は気の毒か?だがその原因を作ったのは・・・でも成長の過程で少しずつ癒され、変わって行くさわやかな読後感となる一冊。はるという犬の死がきっかけにもなっているが、人生長く生きてると、やはり人が再生するためには死も必要なのね、とも思う一冊。私もクローゼット、ほしー(泣)


「痺れる」 沼田まほかる 光文社文庫 ¥571
私を誉田哲也ファンにしてくれた友人より借り。沼田さんも気になりつつ手を伸ばすのをためらっていた作家だったが、いざ読むとなるとやはり完成度が高い日常ホラー短編集。一人暮らし女性が主人公の9作品だが、「テンガロンハット」を含め、エンドレスでどこまでも日常に入り込んでくる善人風な人って実際に怖い。どの作品も面白いのでどうぞ皆様お読みください。


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